演題

食道癌術後の再発治療と定期検査の方針

[演者] 太田 正穂:1
[著者] 成宮 孝祐:1, 工藤 健司:1, 矢川 陽介:1, 前田 新介:1, 大杉 治司:1, 山本 雅一:1
1:東京女子医科大学病院 消化器外科

対象と方法:2005年~2015年に診断治療をおこなった食道癌術後再発は1臓器1領域の再発(以下単独再発)は56例,2臓器2領域以上の再発(以下複合再発)は96例であった.結果:手術時の組織学的病期はpStage0/I/II/III/IV=3/22/29/83/15.手術から再発確認までの平均期間は362日であり,1年以内の再発が最多で2年以内で134例(88%),3年以内で144例(95%)を占めた.初発の再発形式はリンパ節が最多で132例,これに次ぎ他臓器,播種,であった.複数再発のうち24%が単独再発として診断されたが後に異時性に再発巣が出現していた.再発診断は定期検査でのCTが 80例(53%)で最多であった.主たる再発治療は単独例においては放射線化学療法(CRT)28例(50%),手術5例,化学療法5例,放射線4例などで66%が根治的に治療されており,複合例においては化学療法43例(45%),CRT34例(35%),手術5例などで,根治的治療は38%にとどまった.
再発後の生存期間は単独673日,複合297日で,単独例で長く,主たる治療法別の平均生存期間は手術888日,CRT638日,化療386日,無治療96日で手術例で長く,1種類の治療例では428日,2種類以上で780日であった.また初発再発臓器ではリンパ節380日,他臓器316日,播種性347日であった.結論:食道癌術後再発は95%が3年以内にみられた.再発の早期診断のためには術後早期の定期検査を密にすべき思われた.複数再発が多く,根治的な治療を難しくしていたが,全身状態が保たれれば治療継続により生存期間延長が期待された.

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