演題

食道癌に対する術前化学療法(5-FU+CDGP療法)の治療成績

[演者] 深井 康幸:1
[著者] 小澤 大悟:1, 木村 明春:1, 小川 敦:1, 持田 泰:1, 尾嶋 仁:1
1:群馬県立がんセンター 消化器外科

【背景】JCOG9907によりStageⅡ/Ⅲ食道癌に対する術前化学療法(NAC)の有用性が示されたことを受け,切除可能食道癌に対しNACを積極的に行っている.我々は腎障害を含めた有害事象の軽減目的に5-FU+CDGP併用療法を行っている.今回その治療効果および安全性についてretrospectiveに解析,検討した.【対象と方法】2009年8月から2016年8月までに根治切除術を行った113例(男性86例,女性27例,UICC cStageⅠ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ=55/15/40/3例)を対象とし,NAC施行(N)群45例,手術単独(S)群68例に分けて検討した.NACとして5-FU(800mg/㎡, d1-5)+CDGP(90mg/㎡,d1)を2コース行った.治療効果判定は原則としてRECISTに従い,有害事象はCTCAE v4.0に従い評価した.手術は全例に胸腔鏡下切除を行った.【結果】NAC2コース完遂は42/45例(93.3%)であった.非完遂3例の内訳はPD1例,拒否1例,瘢痕狭窄の悪化1例であった.治療効果判定はCR1例,PR29例,SD13例,PD2例であり,奏功率は66.7%(30/45例)であった.Grade3以上の有害事象は好中球減少9例(20.0%),食欲不振2例(4.4%),血小板減少1例(2.2%)であった.平均手術時間(N群426.8分,S群377.1分)(p=0.0034)ではS群が有意に短かったが,平均出血量(N群442.7ml,S群346.5ml)(p=0.0847),術後合併症(N群20例,S群21例)(p=0.3587)は両群間に有意差を認めなかった.S群で1例手術関連死亡(肺炎,敗血症)を認めた.全例が手術直後に抜管可能であり,術後在院日数中央値はN群21(13-123)日,S群21(2-188)日であった.
【考察】5-FU+CDGP併用NACは奏功率,有害事象,手術の安全性,術後合併症について問題なく施行可能であった.詳細な病理学的検討,長期予後の解析を行い,報告する.
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