演題

3剤レジメンを用いた進行食道癌への治療戦略

[演者] 田中 善宏:1
[著者] 高野 仁:1, 佐野 仁哉:1, 杉山 太郎:1, 櫻谷 卓司:1, 松橋 延壽:1, 高橋 孝夫:1, 山口 和也:1, 長田 真二:1, 吉田 和弘:1
1:岐阜大学大学院 腫瘍外科学

(諸言・目的)食道癌治療において我々は,FPにDocetaxelを追加したBiweekly-DCF療法と外来投与可能なDGS療法を報告し,進行食道癌に対しBiweekly-DCF療法を行い,進行頸部食道癌・食道癌頸部リンパ節転移症例に対しDGS療法を行ってきた.2008年1月から2016年11月までに303例の食道癌の治療を行い,stageII/III症例へは,術前化学療法としてBi-DCF療法(TXT35 mg/m2(Day1,15)CDDP40mg/m2(Day1,15)・5Fu 400mg/m2(Day1-5,15-19),DGS療法;TXT35 mg/m2(Day7)CDGP40mg/m2(Day7)・S1 80mg/m2(Day1-14 2weeks off)の容量で治療を行った.遠隔転移例では,導入化学療法を行い,M1リンパ節陽性症例においてCRを確認した場合,食道切除か化学放射線治療を行った.以上の治療戦略での成績を報告する.(対象)2008年1月から2016年12月までの期間に施行した303例.(結果)平均年齢は67.4歳(40-91歳).SCC 277例,腺癌26例.StageIA/IB/IIA/IIB/IIIA/IIIB/IIIC/IVは,53/8/5/20/41/32/89/55例.Ce/Ut/Mt/Lt-Aeは,29/48/145/81例.BSCは3例.それ以外は治療対象となり,5生率はstageIA/IB/IIA/IIB/IIIA/IIIB/IIIC/IVで,91%/100%/100%/100%/80.8%/82.5%/46.1%/15%であった.再建は亜全胃が241例で,回結腸が13例.術死は0%で,縫合不全は亜全胃再建で2例(0.83%)で認めた.反回神経麻痺を10.7%で,乳糜胸を4.21%で認めた.Bi-DCFでのORRは90.3%(74.3-98.0%),DGSのORRは81.3%(CI 63.6-92.8%)であった.手術症例の組織学的奏効度でGrade2・3の割合は,Bi-DCFで38.1%,DGSで41.0%であった.G3以上の血液毒性を36.3%に,非血液毒性を12.7%で認めたが,全例コントロール可能であった.(結語)当科での治療成績を集積した.今後の多施設での検討を要するが,3剤レジメンを軸とした治療方針は,安全かつ有効と思われる.
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