演題

ICG蛍光法による再建胃管血流評価に有用性:術後胃管内視鏡観察との比較

[演者] 太田 俊介:1
[著者] 小林 宏寿:1, 熊谷 洋一:3, 山崎 繁:2
1:東京都立広尾病院 外科, 2:太田綜合病院附属太田西ノ内病院 外科, 3:東京医科歯科大学大学院 消化管外科学

はじめに:食道癌再建胃管の血流評価で,ICG蛍光法の有用性が報告されている.今回我々は,術中にICG蛍光法で食道癌再建胃管の血流を評価,さらに術後内視鏡により胃管内の状況を観察し,血流評価との相関性に検討したので報告する.
目的:術中ICG蛍光法による血流評価と,術後の胃管状況の相関についての検討.
対象:2014年1月~2016年12月まで施行した食道癌手術で,胃管再建を行った24例.
方法:食道癌手術で開腹にて胃管を作成後,ICGを静注し,PDEにて右胃大網動脈根部が造影されてから,胃管先端が造影されるまで観察し,その時間(timeA)を計測.また,直近の4例については,胃管長も計測し,造影時間との関係をみた.6PODに内視鏡で,吻合部,胃管内観察を行った.1)吻合部の瘻孔形成の有無,2)吻合部の白苔の状況,さらに3)胃管吻合部付近の粘膜色調を,good, slightly poor, poorの3gradeに評価した.評価は3人の内視鏡医(S.O,M.S,S.Y)により行った.さらに,timeAと胃管観察結果を対比した.
結果:timeAの中央値は20秒(3秒~60秒).胃管長の中央値は330mmで,造影時間と明らかな相関はなかった.吻合部観察では,瘻孔形成を認めたものは0例,吻合部に白苔を全周に認めたのは4例(A群),半周以上全周未満は6例(B群),半周未満14例(C群),認めなかったのは0例(D群)であった.timeAの中央値はA群29秒,B群19秒,C群16秒で有意差はないものの,A群で時間が長い傾向にあった.また胃管色調のgradeではgoodと評価されたのは17例(70.8%),slightly poor 7例(29.2%),poor 0例(0%)であった.time Aの中央値はそれぞれgood 16秒,slightly poor 42秒で,有意差はないが,slightly poorで時間が長い傾向にあった.
結語:術中ICG蛍光法による胃管造影時間が,術後の胃管の状況を反映している可能性が示唆された.
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