演題

WS08-10

ロボット支援システムを使用して施行した胆管空腸吻合の手術手技

[演者] 小島 正之:1
[著者] 加藤 悠太郎:1, 棚橋 義直:1, 中嶋 早苗:1, 辻 昭一郎:1, 香川 幹:1, 木口 剛造:1, 守瀬 善一:1, 宇山 一朗:1, 杉岡 篤:1
1:藤田保健衛生大学病院 外科

(はじめに)2016年4月より特定の施設基準のもと腹腔鏡下膵頭十二指腸切除の保険適応が認められた.これにより早急に安全な手術手技の定型化,今後の適応拡大にむけ更なる手技の進歩が求められている.しかし,これまでの施行されている腹腔鏡下での胆管空腸吻合は,ポート配置により操作制限を受け,時に術者にとっては非常にストレスの大きい手技となっている.これに対して,未だ消化器外科領域,特に肝胆膵外科領域で普及されていないロボット支援下手術は,多関節を有するロボット鉗子のため,ポート配置による手技の動作制限をうけず,縫合・結紮が可能である.このため,腹腔内操作における縫合手技は,明らかに腹腔鏡下に胆管空腸吻合を施行するより,ロボット支援化システムを使用した方が,術者ストレスを軽減させる.今回,このロボット支援下胆道再建のビデオを供覧し,その特徴等を示す.(手技)da Vinci ロボットシステム(Intuitive Surgical, CA, USA)を使用して胆管空腸吻合を施行した.胆管空腸吻合は5-0吸収糸にてはじめに胆管と空腸の両端をstay sutureをおいて,一方を結紮して,もう一方を3番鉗子にて一定のテンションをかけてこれを把持しておき,後壁よりその間を結節,または連続縫合にて吻合した.このときの運針は,必ず空腸粘膜面より縫合針を挿入し,胆管粘膜面に出すようにしている.これはロボット鉗子の得意な動きにあわせた操作として特徴的であった.前璧は結節にてover and overで縫合し,手技終了とした.(結果)14例に対して胆管空腸吻合を施行した.吻合に要した時間は平均44.5分であった.1例の症例で退院期間を延長させる胆汁ろうを認めたが,他の症例に胆管空腸吻合が原因で退院を延長させる合併症は認めなかった.(結論)現在,腹腔鏡下での胆道再建につき発展途中であるが,このロボット支援システムを使用した胆道再建は術者ストレスを軽減させ,患者に安全で,かつ安定した結果を提供できる点で,未来における手技とし主流化していくことが期待される.
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