演題

WS08-9

腹腔鏡下胆管空腸吻合における定型化

[演者] 砂川 宏樹:1
[著者] 渡辺 貴之:1, 藤川 葵:1, 武田 崇志:1, 鈴木 研裕:1, 嶋田 元:1, 久保田 啓介:1, 大東 誠司:1, 柵瀨 信太郎:1, 岸田 明博:1
1:聖路加国際病院 外科

(はじめに)腹腔鏡下手術は年々進歩し,多くの臓器に渡って行われるようになっている.腹腔鏡下胆嚢摘出術から始まり,今では消化管・肝臓・膵臓へと広がっている.腹腔鏡下先天性胆管拡張症手術も保険適応となり,腹腔鏡下の胆道手術は更なる発展が期待できる領域である.今回,われわれ過去に経験した腹腔鏡下胆管空腸吻合の定型化と安全性,そしてlearning curveについて考察する.(腹腔鏡下胆管空腸吻合の方法)トロッカーの配置や糸の工夫,助手の展開などいろいろな変遷があったが,4-0PDSで両端針を作成した後,右側より運針を開始し後壁,前壁の順に吻合を行っている.助手の動作やカメラ助手の動作も固定して行った.(対象と方法)2008年4月から2016年1月までの期間で単一術者にて施行した胆管空腸吻合は67例であった.それを腹腔鏡下胆管空腸吻合:L群(25例),開腹胆管空腸吻合:O群(42例)の2群に分け,周術期因子を比較検討した.(結果)術後胆汁漏はなかったが,術後の胆管狭窄で再手術を要した症例を1例L群で認めた.術後胆管炎はL群4%,O群7.1%.術前後のT-bilや胆管径は両群に有意差は見られなかった.吻合時間はL群で41.1分,O群で19.9分と有意にL群が長い結果であった.しかし,L群では前期と後期で有意に時間の短縮が見られた.(まとめ)腹腔鏡下胆管空腸吻合術は定型化することによって安全に行うことが可能であるが,開腹にはない合併症もあり,注意を要するものと思われる.
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