演題

切除不能進行・再発胃癌に対するPaclitaxel+ Ramucirumab併用療法の治療成績

[演者] 辻尾 元:1
[著者] 豊川 貴弘:1, 田村 達郎:1, 天野 良亮:1, 田中 浩明:1, 六車 一哉:1, 八代 正和:1, 前田 清:1, 平川 弘聖:1, 大平 雅一:1
1:大阪市立大学大学院 腫瘍外科学

【はじめに】Ramucirumab (RAM)は,抗VEGF-R2 (血管内皮細胞増殖因子受容体)ヒト化モノクローナル抗体で,RAINBOW試験においてPaclitaxel (PTX)+RAM併用療法はPTX+placeboに対して有意な生存期間延長が示された.本邦においても2015年6月から切除不能進行・再発胃癌に対する新規分子標的薬として承認された.今回,実地臨床におけるPTX+RAM療法の安全性と有効性について検討する.【対象と方法】2015年9月から2016年11月に,当院で切除不能進行・再発胃癌に対する二次以降の化学療法としてPTX+RAM療法 (PTX: 80mg/m2, day 1,8,15, RAM: 8mg/kg, day 1,15)を施行した20例を対象とし,安全性及び有効性についてretrospectiveに検討した.【結果】年齢中央値は69 (51-84)歳,男性16例,女性4例であった.二次治療として16例,三次治療として4例施行されており,PTX+RAM療法の前治療はTS-1+Oxialiplatin (SOX): 14例,TS-1+CDDP: 2例,TS-1単剤: 3例,TS-1+PTX : 1例であった.Grade3以上の有害事象は,白血球・好中球減少(60%),末梢神経障害(10%),悪心・嘔吐(10%),貧血(10%),食思不振(5%)が認められた.前治療はSOX療法が最多であったが,末梢神経障害に関してはSOX療法施行時と比較して,改善6例,増悪2例,変化なし7例であった.投与コース数中央値は4 (1-9)コースであり,8例は現在も投与継続中である.投与終了理由は有害事象8例(発熱性好中球減少症4例,末梢神経障害2例,食思不振1例,腎機能低下1例),PDが4例であった.評価可能病変を有し,効果を判定し得た14例の抗腫瘍効果は,SD 10例(71%),PD 4例(29%)であった.観察期間中央値は122.5 (12-430)日で,20例中14例が生存中である.死因のほとんどが現病死であり,PTX+RAM療法開始からの生存期間中央値は174.5 (12-430)日であった.【結語】切除不能進行・再発胃癌に対する二次治療以降のPTX+RAM療法は一定の効果が期待できるが,一方で白血球・好中球減少や末梢神経障害など有害事象の頻度も低くなく,適切な副作用マネージメントが必要と考えられた.
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