演題

十二指腸病変に対する十二指腸部分切除例の検討

[演者] 仁田 豊生:1
[著者] 深田 真宏:1, 佐藤 悠太:1, 小森 充嗣:1, 木山 茂:1, 田中 千弘:1, 長尾 成敏:1, 河合 雅彦:1, 國枝 克行:1
1:岐阜県総合医療センター 外科・消化器外科

【背景】 十二指腸部分切除は低悪性腫瘍,早期癌,出血,外傷などが適応となるが,病変,部位などにより個別に対応しているのが現状で標準治療は確立されていない.【目的】十二指腸病変に対する十二指腸部分切除例を後ろ向きに評価する.【対象と方法】2011年4月から 2016年12月までに当院で施行した十二指腸病変に対する十二指腸部分切除例10例を対象として,手術術式,合併症,予後について検討した.【結果】患者背景は平均年齢は63歳で,男女比は6:4.部位は球部1例,上十二指腸角2例,下行脚6例(うち3例が乳頭近傍),水平脚1例で肉眼型はSMT6例,Ⅱc1例,LST1例,陥凹型1例,傍乳頭憩室1例.術前診断はGISTが4例,他粘膜下腫瘍,NET,腺腫,Brunner腺腫,早期癌,傍乳頭憩室が各1例.乳頭に近接していた3例は腺腫,Brunner腺腫,傍乳頭憩室の診断であった.手術はいずれも十二指腸部分切除を行ったが,欠損孔の閉鎖は単純縫合閉鎖が6例,十二指腸空腸吻合が3例,B-Ⅰ吻合が1例.縫合法はGambee1層1例,Albert-Lembert3例,自動縫合器2例(liner 1例,circular 1例)手術時間は平均165分,出血は平均259ml.内科合同の術中内視鏡は3例で施行し内訳は乳頭近接症例2例と腹腔鏡下(開腹移行)症例であった.腹腔鏡視下手術は2例で試み1例で完遂した.乳頭近傍症例3例には術後胆道減圧目的でCチューブを留置した.術後在院日数は平均17.8日で合併症は胆汁漏,肝機能異常,発熱が各1例.術後病理組織診断はGIST4例,NET, Brunner腺腫,腺腫,憩室,腺腫内癌,診断不能が各1例であった.いずれも再発徴候は認めていない.【まとめ】1. 十二指腸病変に対する十二指腸部分切除例は膵頭十二指腸に比較し低侵襲で安全に行うことができた.2,欠損孔が大きく変形が予想される場合に十二指腸空腸吻合が有効であった.3,乳頭近傍でなく欠損孔が小さいと予想される症例に対して腹腔鏡視下手術が有用な可能性がある.
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