演題

メタボリックサージャリーとしての腹腔鏡下スリーブ状胃切除術+ループ十二指腸空腸バイパスの初期成績

[演者] 稲嶺 進:1
[著者] 桃原 有利:1, 平良 済:1, 仕垣 幸太郎:1, 高江洲 享:1, 大城 淳:1
1:大浜第一病院 外科

【目的】2型糖尿病に対する治療のオプションとして米国糖尿病学会はそのガイドラインのフローチャートにおいて肥満を伴う糖尿病には外科治療を推奨することを明記した.また,本邦で多く行われている胃縮小術であるスリーブ状胃切除術のみでは重症糖尿病のコントロールが十分でなく,何らかの小腸バイパスを付加したほうがいいことも知られている. 2007年,Kasamaらはスリーブ状胃切除術にRoux en Y型の十二指腸空腸バイパスを付加する術式を考案しその安全性と優れた効果を報告している.しかし,Roux en Y型の欠点としては吻合箇所が2箇所で腸間膜間隙の閉鎖も必要であり手術時間が長く,内ヘルニアのリスクも伴う.近年,台湾のLeeWJやHuangCKらによって吻合箇所が1箇所のループ状十二指腸空腸バイパスの有用性が報告されている.我々は2015年より肥満を伴う糖尿病患者3例に同術式を導入した.その手術手技をビデオで供覧するとともに安全性,体重減少効果,糖尿病治療効果を報告する.
【手術手技】型どおり腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を行い,十二指腸を幽門から遠位2cmの部位で離断する.Treitzより200cmの空腸を結腸前ルートで挙上して腹腔鏡下に2層の手縫い吻合を行う.
【対象】男性2例,女性1例,平均年齢48歳,平均BMI44.6
【成績】手術時間207分,出血量86.7ml,術後入院期間7日,Clavian-DindoIII以上の合併症なし. 超過体重減少率(平均)は1ヶ月37.2%,3ヶ月54.6%,6ヶ月63.6%,12ヶ月70.2%であった.全症例でインスリンを含む抗糖尿病薬は術後早期に中止できた.
【結論】本術式は安全に施行可能であった.

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