演題

当院における腹腔鏡下スリーブ状胃切除術の治療成績:減量効果とメタボリック効果

[演者] 山田 萌:1
[著者] 宮崎 安弘:1, 田中 晃司:1, 高橋 剛:1, 牧野 知紀:1, 黒川 幸典:1, 山崎 誠:1, 瀧口 修司:1, 森 正樹:1, 土岐 祐一郎:1
1:大阪大学大学院医学系研究科 外科学講座消化器外科学

【背景】腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(Laparoscopic sleeve gastrectomy: LSG)は高度肥満症に対して,本邦における唯一保険収載された減量手術であり,減量効果に加え肥満関連合併症,特に2型糖尿病(Type2 diabetes: T2D)に対する代謝効果を有している.
【目的】当院におけるLSG施行症例を対象に,T2Dに対する効果予測因子であるmABCDスコアを含めた臨床学的因子および手術成績について,減量効果・代謝効果を中心に検討すること
【方法】当院では2010年3月よりLSGを導入し,2016年12月まで計48例施行した.今回,これらの症例のうち,術後6カ月後以上フォローを行った38例を対象に,患者背景,手術因子,減量効果,代謝効果を検討した.
【結果】男:女=15:23,年齢中央値=44(23-58)歳,初診時BMI =42.1(33.0-74.6)kg/m2であった.T2D・高血圧(HT)・脂質異常症(DL)を有した症例は22・25・23例であった.また,T2D症例におけるmABCDスコアは5(3-9)であった.手術時間=183(122-353)分,出血量=30(5-540)gであった.術後合併症は,表層性SSI2例,術後狭窄1例,縫合不全1例を認め,術後在院日数は12(7-125)日であった.超過体重減少率は,術後1ヶ月,3ヶ月,6ヶ月でそれぞれ24.2, 20.7, 51.8%と良好であり,T2Dは21/22例(95%)で寛解が得られたが,mABCDスコアが4点未満の3症例のうち1例で糖尿病治療薬の継続が必要であった.HT,DLに関しては,22/25例(88%),8/23(34.8%)で術後に改善がみられ,そのうち7/25例(28%),4/23例(17%)では内服薬を中止することが可能であった.
【結語】高度肥満症に対するLSGは,良好な減量効果を有し,また肥満関連合併症である2型糖尿病や高血圧,脂質異常症に対しても良好な代謝効果を示した.
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