演題

高度肥満・2型糖尿病に対する内視鏡外科手術の治療成績

[演者] 山口 剛:1
[著者] 山本 寛:2, 貝田 佐知子:1, 大竹 玲子:1, 竹林 克士:1, 村田 聡:3, 三宅 亨:1, 清水 智治:1, 仲 成幸:1, 谷 眞至:1
1:滋賀医科大学附属病院 消化器外科, 2:草津総合病院 第二外科, 3:滋賀医科大学附属病院 腫瘍センター

【背景】肥満外科・糖尿病外科手術は世界で年間60万件施行され,増加傾向にある.2008年より2016年11月までに当院で施行した腹腔鏡下肥満外科手術46例の手術成績を検討した.
【対象と方法】当院で施行した46例の手術時間,術中出血量,術後合併症,術後1年の体重,Body Mass Index(BMI),%TWL(Total Weight Loss), %EWL(Excess Weight Loss)を検討した.また術前に2型糖尿病を有し術後1年経過した22例の2型糖尿病の寛解率を検討した. 寛解の定義は,American Diabetes Associationの定義に従い,術後1年以上2型糖尿病に対する薬物治療がない状態で,HbA1c<6.0%,空腹時血糖(FBS)<100mg/dlを満たすものをComplete Remission (CR),HbA1c<6.5%,100<=FBS<=125mg/dlを満たすものをPartial Remission (PR)とした.

【成績】46例の年齢は42(21-66)歳,男性19例・女性27例,初診時体重114.7±21.2kg,初診時BMI 41.9±4.9kg/m2であった.手術術式の内訳は,腹腔鏡下袖状胃切除術(LSG)43例,腹腔鏡下胃バイパス術(LRYGB)1例,腹腔鏡下スリーブ・バイパス術(LSGB)2例であった.46例の手術時間は244±83分,術中出血量は46±95mlであり,Clavien-Dindo (CD)分類grade III以上の合併症は5例に認めた(10.9%).手術関連死は認めなかった.術後1年(n=33)の体重は76.2±15.7kg,BMIは27.8±4.5kg/m2,%TWLは32.5±8.7%,%EWL は72.1±21.6%であった.2型糖尿病の寛解については,CR 6例,PR 8例あり,寛解率(CR+PR)は,63.6%であった.術式別ではLSGが57.9%(CR 5例,PR 6例)で,LRYGB (CR 1例)とLSGB (PR 2例)は全例寛解を得ていた.

【結語】当院における肥満外科手術は安全に施行され,高度肥満や2型糖尿病に対し有効であった.
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