演題

当院での大腸癌イレウスに対するSEMS留置後の再閉塞症例の検討

[演者] 新田 敏勝:1
[著者] 片岡 淳:1, 太田 将仁:1, 冨永 智:1, 玉岡 晃平:1, 藤井 研介:1, 川崎 浩資:1, 石橋 孝嗣:1
1:城山病院 消化器センター外科

【はじめに】2012年1月にself-expandable metallic stent(以下SEMS)が保険適応となり,当院においても大腸癌イレウス対して,SEMSの留置を行っている.しかしそれに伴い緊急で予期せぬ合併症を経験することもあった.ここで当院での再閉塞症例に対して検討を行うこととした.
【対象】当院で施行した2013年3月から2016年12月までにSEMS の留置を施行した22例について検討を加えた.
【適応と方法】当院の大腸悪性狭窄に対するSEMSの適応は,大腸ステント安全手技研究会の大腸ステント安全留置のためのミニガイドラインに則り施行している.
【結果】当院で施行したSEMS症例22例の内,姑息的留置(Palliative case:PL case)が13例,緊急手術回避的留置(Bridge to Surgery:BTS case)が9例であった.PL caseは平均9.8か月のpatencyであったが,1年半内に5例が再狭窄を呈し,3例は外科的切除術(人工肛門造設術を含む),1例ステント再挿入術(stent in stent),1例は自然脱落後に再挿入にて対応し得た.6例は,留置後,平均6.8か月でpatencyはあるものの死亡されていた.また,BTS caseでは再閉塞を呈したものはなかった.(BTS caseでのSEMS留置から手術までは平均17.9日であった.)
【考察】PL caseにおけるSEMSのpatencyは平均55から343日と報告されている.当院での再閉塞までの平均は307.5日で,約10.2カ月であったが,内訳は3カ月の早期閉塞と10カ月以上の晩期閉塞の2極化が認められた.主治医の判断で約2~3か月毎の定期受診となっていることが多かった.しかし,緊急でさらなる追加処置,外科加療が必要であった.定期受診では,腹部膨満等の症状があった場合にのみ画像検査が施行されていた.
【結語】
SEMS留置後に再閉塞は必ず起きるため,留置後は,1か月毎に症状がなくとも定期的な腹部Xp検査等のfollow upを行うべきである.また,早期に再狭窄・閉塞の診断を行えば,内視鏡的処置等の対応も可能であると考えられた.
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