演題

直腸癌甲状腺転移の1例

[演者] 井村 健一郎:1
[著者] 山岡 延樹:2, 趙 秀之:3, 岸本 拓磨:1, 熊野 達也:1, 下村 克己:1, 窪田 健:1, 池田 純:1, 谷口 史洋:1, 塩飽 保博:1
1:京都第一赤十字病院 外科, 2:公立南丹病院 外科, 3:洛西ニュータウン病院 外科

症例は67歳男性.直腸癌穿孔による腹膜炎にて救急受診し,ハルトマン手術を施行された.術前から多発肺転移,多発肝転移を認めており術後BV+XELOX療法を行っていた.経過観察中耳鳴りが出現したため耳鼻科を受診.耳鳴りは加齢性変化と診断されたが,甲状腺左葉に腫瘤を触知したためFNA施行し,直腸癌の甲状腺転移を指摘された.初回手術前から声のかすれを自覚しており症状の悪化も認めていた.追加のPET検査でも肺,肝臓病変以外に甲状腺左葉へのFDGの強い集積を認めたため直腸癌甲状腺転移の診断で甲状腺左葉切除を行った.左反回神経は高度に圧排されていたが,温存可能であった.転移性甲状腺腫瘍は臨床的にはまれであり,剖検時に顕微鏡的に発見されることが多い.さらに直腸癌を原発に限るとここ30年で10例程度の報告しか無い.今回我々は直腸癌の術後に甲状腺転移を認めた症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
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