演題

WS07-9

胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)に対する至適術式の検討

[演者] 植村 修一郎:1
[著者] 樋口 亮太:1, 太田 岳洋:2, 梶山 英樹:1, 谷澤 武久:1, 矢川 陽介:1, 岡野 美々:1, 松永 雄太郎:1, 古川 徹:3, 山本 雅一:1
1:東京女子医科大学病院 消化器外科, 2:荏原病院 外科, 3:東京女子医科大学 統合医科学研究所

【背景】当科ではIPNBの定義をWHO分類と同様「IPNB is characterized by dilated intrahepatic bile ducts filled with a noninvasive papillary or villous biliary neoplasm covering delicate fibrovascular stalks.Dilated bile ducts are fusiform or cystic.」として症例を集積してきた.
【目的】今回1980年1月~2016年10月に当科で切除を行ない病理組織学的にIPNBと診断した78例を対象として臨床病理学的特徴(UICC分類),術後再発,生存期間(単変量,多変量解析)および胆管断端の状況別の検討も行った.
【結果】年齢中央値 は72歳,男/女は54/24例,肝内/肝外は26/52例,粘液産生(有/無)は23/55例,術式はMajor hepatectomy(右肝,左肝,左三区)/その他は29/13例(うち胆管切除あり26例),PD/胆管切除のみは27/10例であった(majorHPD1例で重複あり).異型度(境界病変/癌)は0/78例(100%),pTis -1/2/3/4は49(63%)/19/9/1例,pN0/1は68(87%)/10例,pStageⅠ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳは52(67%)/19/4/3例,亜型(胃型/腸型/好酸性細胞型/胆道型)は12/15/19/32例であった.胆管断端(陰性/cis陽性/浸潤癌陽性)は64/12/2例であった.再発(有/無)は14/64例であり,再発部位(局所/肝/リンパ節/腹膜播種/その他,重複あり)は8/6/3/2/4例であった.術後5年生存率は77%,MSTは173ヵ月であった.単変量解析では肝内vs肝外,粘液産生(有/無),pTis -1 vs 2/3/4では有意差がなく,pN 0 vs 1で有意差あり(5年生存率 82 vs 50%,MST 209 vs 56ヵ月,p=0.0052).Cox比例ハザードモデルを用いた多変量解析でも胆管断端(p=0.0383,HR 3.02)が独立した予後因子であった.また,胆管断端(陰性vs cis陽性)で検討したところ,cis陽性群で有意に局所再発率が高く(陰性vs cis陽性 4.7 vs 33%,p=0.0102),予後不良(陰性vs cis陽性,5年生存率85 vs 45%,MST 209 vs 37ヵ月,p=0.0040)であった.
【結果】本検討においてIPNBは全例癌であったが,早期の症例が多く,予後良好であった.IPNBの場合,胆管断端はcis陽性であっても予後不良であり,可及的陰性を目指すべきと考えられた.
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