演題

WS07-3

発生部位からみたIPNBの臨床病理学的検討

[演者] 松本 尊嗣:1
[著者] 櫻岡 佑樹:1, 白木 孝之:1, 蜂谷 裕之:1, 清水 崇行:1, 加藤 正人:1, 石塚 満:1, 山岸 秀嗣:2, 青木 琢:1, 窪田 敬一:1
1:獨協医科大学医学部 第二外科学, 2:獨協医科大学医学部 病理学

【背景】Intraductal papillary neoplasm of the bile duct (IPNB)は,膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm of the pancreas: IPMN)の胆管カンターパートとして認識されつつある.IPMNは主膵管型,分枝膵管型など腫瘍の発生部位によりその悪性度,臨床学的な取り扱いが区別されるが,IPNBについてはこのような分類の意義に関して,まだ十分な議論がなされていない.
【目的】腫瘍の発生部位によるIPNBを分類の妥当性を検討すること.
【対象と方法】2000年4月から2015年3月まで当科にて切除された胆道腫瘍305例のうちIPNBと診断された22例を対象とし,胆道癌取り扱い規約に基づき肝外胆管に発生した群(肝外群:n=11)と肝内胆管に発生した群(肝内群:n-11)の2群に分類し後方視的に臨床病理学的比較検討を施行した.
【結果】肝内群の内訳は右葉:4例,左葉:7例で,肝外群の内訳は肝門部領域:5例,遠位胆管:5例,胆嚢:1例であった.両群間で年齢,性別,主訴に有意差無し.病理学的に肝外群は肝内群に比較し浸潤癌成分を伴うものが多い傾向にあった(36.4% vs. 9.1%, p=0.084).また,肝外群は肝内群と比較し癌特異生存率が不良な傾向にあった(5年癌特異生存率(%):肝外群 90.9% vs. 肝内群 45.5%, p=0.077).臨床病理学的因子を用いた単,多変量解析では,腫瘍の存在部位(肝外/肝内)が有意に術後生存に寄与する因子であった(HR 2.454, p=0.032).【結語】腫瘍発生部位に基づくIPNBの分類はより正確な予後層別化を行う上で有用である.

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