演題

PP13-4

当院における肝切除術後の胆汁漏についての検討

[演者] 橋口 真征:1
[著者] 迫田 正彦:1, 飯野 聡:1, 前村 公成:1, 又木 雄弘:1, 蔵原 弘:1, 川崎 洋太:1, 新地 洋之:1, 上野 真一:2, 夏越 祥次:1
1:鹿児島大学大学院 消化器・乳腺甲状腺外科学, 2:鹿児島大学大学院 臨床腫瘍学

【はじめに】肝切除後合併症として,胆汁漏を一定の割合で経験する.今回,当科で経験した肝切除後胆汁漏について検討したので報告する.【
対象】2011年1月から2016年11月までに当科で手術を施行した肝切除術261例を対象とした.
【方法】術後胆汁漏と臨床病理学的因子についての検討および,術後胆汁漏発症時の診断,対応,予後について検討し報告する.
【結果】肝切除術261例の内訳は,亜区域以上切除が144例(55.2%),腹腔鏡下切除が73例(27.3%)であった.術後胆汁漏は6例(2.3%)で見られ,Clavien-Dindo分類Ⅲa:4例,Ⅲb:2例であった.Clavien-Dindo分類Ⅲaの4症例では,ENBD留置による胆道ドレナージやドレーン入れ替えを行った.Ⅲbの症例の詳細であるが,肝右葉切除後離断型胆汁漏の症例では,第9病日に発熱腹痛出現し,第12病日に腹腔穿刺して胆汁漏の診断.第27病日のDIC-CTでspiegel葉からの離断型胆汁漏と確定診断し,第52病日spiegel葉切除術を施行した.もう1例は肝左葉切除+左尾状葉切除+肝十二指腸間膜リンパ節郭清術施行され,第8病日に創部より胆汁様腹水流出あり.第9病日のDIC-CTで左肝管から胆汁漏あり左肝管断端の交通型胆汁漏の診断.第10病日にERCにて胆管ドレナージを試みるも不能.第11病日に開腹手術施行し,左肝管断端に1cm大の穿孔あり,穿孔よりT-tubeを留置した.第52病日に内視鏡的に乳頭切開し,穿孔部をカバーするようにcovered metallic stentを留置し,T-tubeを抜去した.
【考察】肝切除後の微小な胆汁漏は保存的な治療で改善するが,何らかの観血的治療が必要になる症例も一部存在する.離断型胆汁漏に関しては診断治療に難渋する事が多いが,離断部位が明らかで切除可能であれば,切除が最も早く確実な治療と考える.
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