演題

PO16-4

高齢者肝胆膵外科手術に対する術前早期リハビリ介入の有用性

[演者] 井口 友宏:1
[著者] 辻田 英司:1, 信藤 由成:2, 吉田 大輔:2, 太田 光彦:2, 南 一仁:2, 池部 正彦:2, 森田 勝:2, 藤 也寸志:2
1:九州がんセンター 肝胆膵外科, 2:九州がんセンター 消化管外科

【背景】
高齢化社会となり,身体機能・予備能の低下したいわゆるサルコペニアを生じうる高齢者に対する安全な周術期管理が求められており.運動・栄養療法の意識が高まっているが,具体的な治療介入の報告は少ない.
【目的】
術前早期リハビリ介入による身体機能の維持,周術期への影響を後ろ向きに検討する.
【方法】
肝胆膵外科手術を施行した18例を術前早期リハビリ介入したA群 (n=8)と介入していないB群 (n=10)に分類した.全例1PODよりリハビリを開始し,体組成および6分間歩行試験 (6MD)を術前,7POD,退院時に測定した.
両群の患者背景,手術因子,術後因子および,体組成,6MDの周術期変化を比較検討した.
【結果】
① 2群の比較: A,B群の年齢は各々77.5±4.3歳,64.8±10.6歳とA群が有意に高齢であったが (p=0.01),他の背景因子,手術因子,術後合併症,術後在院日数に差は認めなかった.
② 体組成・6MDの周術期変化: 筋肉率 (筋肉量の体重比)は両群とも入院時と比較し退院時に増加したが,A群で有意に増加幅が大きかった (p=0.03).B群の筋肉率は7PODに減少したが,A群では増加しており,変化幅に有意差を認めた (p=0.01).6MDの変化幅は両群で差はないもののA群の周術期の変化はほとんどなかった.
③ サルコペニア: AWGS診断基準を基に筋肉量低下,歩行速度・握力の低下のいずれかを認めたサルコペニア予備群はA群は7/8人,87.5%,B群は3/10人,30.0%であった.
【結語】
術前早期リハビリが高齢者の筋肉量,周術期活動量の維持に寄与することが示唆された.手術侵襲などによるサルコペニア発症の予防としての有用性が期待される.

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