演題

PO16-1

高齢者肝細胞癌患者における,肝切除の検討

[演者] 杉山 宏和:1
[著者] 山岸 農:1, 大山 正人:1, 山下 博成:1, 大坪 大:1, 大村 典子:1, 柿木 啓太郎:1, 今西 達也:1, 藤野 泰宏:1, 富永 正寛:1
1:兵庫県立がんセンター 消化器外科

社会の高齢化に伴い,肝細胞癌担癌患者の高齢化は進行している.
肝細胞癌治療の中で,肝切除は治療効果が高く有意義だが,手術侵襲が大きく,背景肝疾患による肝機能の低下と全身状態から,手術適応から外れることも少なくない.高齢者の場合,体力の低下のみならず,他疾患が併存して存在することも多く,周術期の管理は非常に繊細である.近年,腹腔鏡下肝切除術が普及されつつあるが,手技の安定化や症例の選択を考えると,まだまだ高度で一般化されているとはいいにくく,開腹肝切除が多い状況である.
2006年1月から2016年11月までの肝細胞癌で肝切除した症例523例を手術時年齢80歳以上の高齢者群(49例)と79歳以下(474例)の若年者群に分け,腫瘍因子,手術因子,術後合併症などについて検討した.
高齢者群では,術後せん妄,術後合併症(胆汁漏,難治性腹水)など懸念される因子は,若年者群と大きな相違は認めなかった.
以上より,80歳以上の高齢者肝細胞癌患者でも,慎重な管理ができれば,術後合併症は多くなく安全に肝切除することが可能であると考える.
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