演題

PO15-2

GSAシンチより算出した予測ICGR15値を実臨床で使用した経験

[演者] 飯野 聡:1
[著者] 迫田 雅彦:1, 上野 真一:2, 川崎 洋太:1, 橋口 真征:1, 蔵原 弘:1, 又木 雄弘:1, 前村 公成:1, 新地 洋之:1, 夏越 祥次:1
1:鹿児島大学大学院 消化器・乳腺甲状腺外科学, 2:鹿児島大学大学院 臨床腫瘍学講座

【はじめに】ICGR15は肝予備能を評価する簡便かつ有効な手段であり,手術適応や術式の決定において重要視される.しかし施行手技,門脈―大循環シャント,排泄異常などさまざまな因子に影響をうける.それを補う手段としてアシアロ(GSA)シンチの有用性が報告されてきた.当科では2006年6月から2011年5月までの肝切除103例より算出した予測ICGR15=119-115×LHL15が,ICGR15・予測ICGR15の解離例において,組織学的炎症を示すHistological activity index(HAI)とより有意に相関することを報告してきた.今回,予測ICGR15に基づき肝切除を行ったので結果を報告する.【対象と方法】2011年6月から2016年6月まで術前にICGR15およびGSAシンチを施行した199症例に加えヨードアレルギーのためICGR15が施行できなかった3例を加えた肝切除の202例を対象.ICGR15および予測ICGR15が,それぞれ15%以上を高値,15%未満を低値とし4群に分割.予測ICGR15に基づいて許容切除を決定し肝切除を施行.ICGR15未施行例では予測ICGR15に基づき許容切除量を決定.【結果】両者施行の199例中,解離例はICGR15高値・予測ICGR15低値が36例(18%),ICGR低値・予測ICGR15高値が25例(12.5%)認めた.予測ICGR15に基づく肝切除を行った結果,Clavien-Dindo分類GradeⅢおよびⅣの合併症が20例(10%)に認められたが,GradeⅤは認めなかった.ICGR15施行不能の3例に対して予測ICGR15に基づいた肝切除を行い合併症は認めなかった.特記症例としてICGR15値100%と105%の2例を認めたが,予測ICGR15が良好のためICG排泄異常と判断,それぞれ右葉切除および左葉切除を行い合併症なく経過した.【考察】予測ICGR15により術式を組み立て問題は認めなかった.ICG排泄異常やICG使用不能例においてGSAシンチによる肝予備能評価は特に有用であった.
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