演題

PO13-7

肝芽腫細胞株Huh-6 clone5におけるCEACAM1発現変化と抗癌剤感受性に関する検討

[演者] 三谷 泰之:1
[著者] 横山 省三:1, 窪田 昭男:1, 渡邉 高士:1, 桐山 茂久:1, 山本 直之:1, 山口 俊介:1, 竹内 昭博:1, 加藤 紘隆:1, 山上 裕機:1
1:和歌山県立医科大学附属病院 消化器外科・内分泌・小児外科

【はじめに】肝芽腫治療の原則は腫瘍の外科的完全切除であるが,切除不能例や遠隔転移を有する症例では手術と化学療法を併用して集学的に治療する必要がある.化学療法による局所に対する腫瘍縮小効果と遠隔転移の制御は肝芽腫治療において非常に重要な位置を占め,その効果を増強することが予後改善に繋がることが予想される.一方で,CEACAM1 (carcinoembryonic antigen-related cell adhesion molecule 1)は,3個または4個の細胞外ドメインとlongまたはshortの細胞内ドメインを有する膜貫通型タンパクで,組織の形態変化,血管新生,細胞増殖,アポトーシス,腫瘍増殖,感染・炎症など様々な反応に関与する.CEACAM1の発現強度による癌の悪性度に関する影響については様々な報告がなされており,肝芽腫においてはCEACAM1発現の関係については,CEACAM1の発現低下が肺転移と予後悪化に関与することが報告されている.
【目的】肝芽腫細胞株Huh-6 clone5を用いて,そのCEACAM1の発現を確認し,その発現を変化させることにより,抗癌剤に対する感受性が変化するかを検討する.
【方法】肝芽腫細胞株であるHuh-6 clone5についてRT-PCRを用いてCEACAM1の発現を確認する.その結果によって,リポフェクション法による遺伝子導入/抑制やCEACAM1誘導薬剤によって発現を変化させる.その発現変化によって抗癌剤への感受性が変化するかを検討する.
【結果】Huh6 clone5はCEACAM1を発現しない細胞株であった.CECAM1発現誘導薬であるall trans retinoic acid(ATRA)を使用し,CEACAM1発現が誘導されることをRt-PCRにて確認した.ATRAとCDDPを併用投与することで細胞増殖能が低下し,CDDPに対する感受性が増強した(P<0.01).
【結語】肝芽腫細胞株Huh-6 clone5において,CEACAM1の発現を変化させることにより抗癌剤に対する感受性が変化することが示唆された.
詳細検索