演題

PN15-6

成人生体間部分肝移植術後胆管狭窄の発生危険因子の検討

[演者] 大森 亜紀子:1
[著者] 小寺 由人:1, 有泉 俊一:1, 高橋 豊:1, 山下 信吾:1, 根本 慧:1, 片桐 聡:1, 江川 裕人:1, 山本 雅一:1
1:東京女子医科大学 消化器・一般外科

【目的】成人生体間部分肝移植の重大な術後合併症として胆管狭窄が挙げられる.当科での肝移植術後胆管狭窄の発生危険因子を検討した.
【対象】2011年9月から2016年4月まで当科で施行した肝移植症例(脳死症例を含む)51例(男性:23例 女性:28例 年齢:23歳~66歳 血液型適合性 一致:適合:不適合=34例:11例:6例 原疾患:自己免疫性肝炎 1例 原発性硬化性胆管炎 4例 原発性胆汁性肝硬変 7例 アルコール性肝硬変 5例 NASH 4例 劇症肝炎 4例 ウイルス性肝炎 12例 高蓚酸尿症 1例 先天性肝線維症 1例 肝細胞癌 7例 胆道閉鎖症(葛西術後) 2例
バッドキアリ症候群 2例 多発性肝嚢胞 3例 原因不明肝硬変 3例)
これらの症例を用いて年齢 性別 MELD 血液型適合性 術前抗ドナー抗体(DSA)の有無 手術時間 術中出血量 臓器保存液の種類 冷阻血時間 温阻血時間 胆管径 グラフト胆管数 胆管形成の有無 胆管吻合レベル 胆管ステント本数 ドナー年齢 などに関して検討を行った.
【結果】1年生存率は94%,術後胆管狭窄を来したのは9例(17%)であった.そのうち8例は内視鏡的ブジーにて改善し,1例が再手術を要した.統計学的検討では,上記の項目のうち有意差を認めたものは術前抗ドナー抗体高値例のみであった.胆管狭窄症例9例のうち術前抗ドナー抗体高値症例は3例(33%)であった.(術前抗ドナー抗体高値例6例のうちその半数が胆管狭窄を来したこととなる.)尚,血液型不適合症例において胆管狭窄を来したものは1例(11%)であった.
【結語】術前抗ドナー抗体高値例においては術後胆管狭窄が生じるリスクが陰性例に比較して高いことが考えられる.
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