演題

PM15-3

大腸癌肝転移の予後に対する脂肪肝の影響

[演者] 御厨 美洋:1
[著者] 大田 耕司:1, 棚田 稔:1, 落合 亮二:1, 小林 成行:1, 小畠 誉也:1, 羽藤 慎二:1, 野崎 功雄:1, 栗田 啓:1
1:四国がんセンター 外科

【背景】大腸癌肝転移の治療において,肝切除が唯一治癒を期待できる治療法であり,当院においても,切除可能肝転移に対しては積極的に肝切除術を行っている.一方,メタボリックシンドロームの患者数の増加に伴い,脂肪肝を有する患者の数も増加傾向にあり,大腸癌肝転移に対する肝切除患者にも,背景に脂肪肝を有する症例が散見される.しかし脂肪肝が,大腸癌肝転移の予後に与える影響についての報告は少ない.そこで我々は,脂肪肝が大腸癌肝転移の予後に与える影響について検討した.【対象・結果】2006年から2016年9月まで当院で施行した大腸癌肝転移に対する初回治癒肝切除症例で,肝転移以外にStageIV因子を有していない135例を対象とした.術前CTもしくは腹部超音波検査にて脂肪肝を指摘されたものを脂肪肝群(35例),それ以外を正常肝群(100例)として予後(OS・DFS・無残肝再発生存(残肝DFS))を検討した.両群間に年齢・性別および腫瘍因子(原発巣T/N,リンパ管/静脈浸潤)などに差は認めなかった.予後を検討したところOS・DFSともに両群間に差は認めなかったが,残肝DFSは脂肪肝群で不良の傾向を認めた(p=0.0696).そこで異時性肝切除群61例(脂肪肝群21例,正常肝群40例)に絞って検討した.両群間で背景に差は認めなかった.予後の検討でもOS・DFSともに差は認めなかったが,残肝DFSは脂肪肝群で有意に予後不良であった.【結語】脂肪肝は大腸癌肝転移において,肝切除後の残肝再発のハイリスク因子であることが示唆された.
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