演題

PM15-1

大腸癌肝転移 術中新規病変の臨床的意義についての検証

[演者] 水野 智哉:1
[著者] 三瀬 祥弘:1, 田中 真之:1, 武田 良祝:1, 畑 大悟:1, 伊藤 寛倫:1, 石澤 武彰:1, 井上 陽介:1, 高橋 祐:1, 齋浦 明夫:1
1:がん研究会有明病院 消化器外科

[背景]
化学療法を含む集学的治療により大腸癌肝転移に
対する治療戦略は一変した.近年,化学療法により画像上消失した腫瘍,所謂Disappearing liver metastasisに対する治療方針に関しては様々な議論がなされている.一方,dynamic CT,EOB-MRI,造影超音波等のモダリティーにより,詳細な術前診断が可能になった現在においても,術中に新たな肝転移巣に遭遇する症例も散見され,この臨床的意義については不明な点が多い.今回我々は術中に新規病変が確認された症例を集積しこの臨床的意義を検証した.
[方法]
2010年1月から2014年5月に当院で大腸癌肝転移に対し,肝切徐を施行した300症例のうち,肝転移に対し術前化学療法が施行されたのが164症例,そのうち術前に造影CT・EOB-MRI・造影超音波等で病変を評価された126例を対象に臨床病理学的因子を後方視的に比較検討した.新規病変は,術中視診・触診・IOUS・CE-IOUSにて新たに確認された病変のうち病理学的に癌が証明されたものと定義した.
[結果]
126症例のうち,新規病変が認められたのは38症例75病変であった.
この内訳は,男性23例,女性15例,平均年齢の中央値は60.5歳であった.
原発巣は結腸26例直腸12例,組織型は中分化型腺癌が23例と最も多く,次いで高分化腺癌が8例であった.
進行度分類ではStage Ⅱ3例 Ⅲa12例 Ⅲb7例 Ⅳ13例(不明2例)であった.
術後生存期間の中央値は39.6ケ月であった.
[結語]
新規病変を認めるような大腸癌肝転移症例に対しても,積極的にR0手術を目指すことにより比較的良好な予後が得られるものと考える.
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