演題

PM13-6

肝細胞癌におけるc-MET発現と臨床病理学的特徴

[演者] 前田 健一:1
[著者] 松井 聡(岐阜大学大学院):1, 長田 真二:1, 棚橋 利行:1, 今井 寿:1, 田中 善宏:1, 松橋 延壽:1, 高橋 孝夫:1, 山口 和也:1, 吉田 和弘:1
1:岐阜大学附属病院 第2外科

〈背景・目的〉c-MET(肝細胞増殖因子受容体,hepatocyte growth factor receptor)は肝細胞癌(HCC)の治療ターゲットとして注目されている.c-MET阻害剤の臨床適用は試みられているが,c-MET高発現HCCの臨床病理学的特徴は十分には明らかになっていない.今回,我々はc-MET高発現HCCの臨床病理的特徴を明らかにすることを目的とした.
〈対象・方法〉2004年~2013年に当科で肝切除を施行した108例のHCC患者を対象とした.その中で,2回以上の肝切除施行した症例5例,免染で評価できなかった症例6例は対象外とした.①免疫組織染色にてc-METの発現を0-3の4段階で評価した.②c-MET発現と臨床病理学的因子や生命予後の関係を検討した.
〈結果〉c-MET陰性・低発現HCC(免疫組織染色レベル0,1)は60例,c-MET高発現HCC(免疫組織染色レベル2,3)は37例であった.c-MET高発現HCCは,TACEの施行歴がなく(オッズ比=4.36,95%信頼区間CI=1.09-22.8,p=0.0365),腫瘍サイズが小さく(オッズ比=4.41,95%信頼区間=1.27-16.7,p=0.0242),BMIが小さかった(オッズ比=3.07,95%信頼区間=1.00-10.4,p=0.049).c-METの発現状況は,無再発生存期間や全生存期間とは有意な関連は認められなかった.Stage毎に,c-MET発現と,無再発生存期間・全生存期間との関連を検討したところ,stageⅡの無再発生存期間,stageⅢの無再発生存期間と全生存期間でc-MET高発現群で予後良好の傾向がみられたが,統計学的に有意な差は確認されなかった.
〈結論〉c-METはHCCの治療ターゲットにはなりうるが,今回の研究では,無再発生存期間や全生存期間との関連は明らかにならなかった.
詳細検索