演題

PM13-2

SVR後のC型肝炎関連肝細胞癌おける肝切除例の予後

[演者] 雨宮 秀武:1
[著者] 松田 政徳:1, 渡邉 光章:1, 細村 直弘:1, 川井田 博充:1, 河野 寛:1, 藤井 秀樹:1
1:山梨大学医学部 外科学講座第一

【目的】DAA製剤の導入により,慢性肝炎と代償性肝硬変のほとんどで,HCVウイルス消失(SVR)が期待できるようになった.IFN治療によりSVRが得られたC型肝炎関連肝細胞癌の切除例の治療成績について検討した.
【方法】当院において,2008年1月から2013年12月までに初回治療としてC型肝炎関連肝細胞癌(HCV抗体陽性,かつHBs抗原陰性)に対し根治的に肝切除術を施行した71例を対象にした.IFN治療施行例は26例であり,15例でSVRが得られた.SVRの得られたS群15例とHCVウイルス消失のないC群56例(SVRの得られなかった11例,IFN未治療の45例)に分けて検討した.
【結果】平均年齢は69.5歳(48~86歳),男性55 人,女性16人であった.C群は有意に75歳以上の症例が多かった.S群は全例肝障害度がAであり,C群は肝障害度Aが30例,Bが26例であった.C群でPT活性80%以下,ICG15分排泄率15%以上肝予備能不良例が有意に多かった. AFP,AFP-L3,PIVKA-IIに有意差はなかった.病期(LCSGJ),腫瘍個数,脈管浸潤に有意差はなかったが,C群で腫瘍計3cm以上の症例が有意に多かった.OS(P=0.257)では有意差はないものの,S群で良好であり,DFS(p=0.049)は有意にS群で良好であった.
C群では初回手術前に定期的にfollowされていない症例がある程度あることが想定されるため,S群とIFN施行したがSVRの得られなかったNR群11例について検討した.年齢と腫瘍径の有意差はなく,S群で,肝予備能が有意に良好で,肝硬変の併存が少なかった.OS(p=0.175)では有意差はないものの,S群で良好であり,DFS(p=0.032)は有意にS群で良好であった.
【考察】IFN治療によりSVRとなった症例は,肝予備能が良好に維持され,肝切除後の再発抑制により,予後が良好であると考えられた.
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