演題

PL13-4

18F-FDG-PET TNR値とALBI-gradeは単発肝細胞癌切除後の予後を術前に予測する

[演者] 楊 知明:1
[著者] 瀬尾 智:1, 波多野 悦朗:2, 池野 嘉信:1, 藤 浩明:1, 田浦 康二朗:1, 安近 健太郎:1, 岡島 英明:1, 上本 伸二:1
1:京都大学大学院 肝胆膵・移植外科学, 2:兵庫医科大学医学部 肝・胆・膵外科

[背景]
単発肝細胞癌治療の第一選択は肝切除であるが, 肝予備能や腫瘍因子を考慮した治療戦略が必要であり, 新たな治療法の確立には客観的な術前評価が必要である.
[目的]
単発肝細胞癌切除後の術前予測因子を明らかにする.
[方法]
対象は2003年より2013年まで当院で単発肝細胞癌の診断で肝切除を受けた203例. 術前因子の評価項目は以下の因子を選択した; 画像検査; 腫瘍最大径/ FDG-PETによるtumor-to-normal liver ratio 値 (TNR値, Ann Surg Oncol, 2012), 肝予備能:ICG R15値/ Alubmin-Bililubin (ALBI)-grade, 腫瘍マーカー; AFP / PIVKA-II. 全生存率 (OS)をoutcomeとして, 多変量解析モデルによる術前予後予測因子を検索した.
[結果]
5年OS率,無再発生存率 (DFS)はそれぞれ57.3%, 32.2%であった.
① 最小AICc法による多変量解析モデルではOSを予測する独立した予後不良因子としてTNR > 2 (ハザード比[HR]: 1.683, 95%信頼区間[CI]: 1.065 - 2.577 , P = 0.027 ), AL-BI grade = 2 (HR: 1.960, 95%信頼区間[CI]: 1.334 - 2.906 , P < 0.001 )が選出された.
② うち,腫瘍因子TNR > 2は腫瘍径 (P < 0.001), 病理学的門脈浸潤 (P < 0.001), 病理学的肝静脈浸潤 (P < 0.001)と相関していた. 一方, ALBI-gradeと相関する臨床病理学因子は認められなかった.
③ OSはリスク数により5年OS率が75.7%, 47.1%, 27.3% (リスク数0, 1, 2, P < 0.001)と有意に層別化された. 5年DFS率も40.0%, 27.6%, 17.9% (リスク数1, 2, 3, P = 0.004)であり有意に層別化された.
[結論]
TNR値とALBI-gradeを用いることで術前予後予測が可能である.

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