演題

PK13-5

骨格筋量測定における体成分分析装置とCT検査の関連性

[演者] 三浦 康之:1
[著者] 甲田 貴丸:1, 牛込 充則:1, 塩川 洋之:1, 栗原 聰元:1, 小池 淳一:1, 鷲澤 尚宏:2, 船橋 公彦:1, 島田 英昭:1, 金子 弘真:1
1:東邦大学医療センター大森病院 消化器センター(外科), 2:東邦大学医療センター大森病院 栄養治療センター

【はじめに】入院患者の20~42%になにかしらの栄養障害を呈しているといわれ,特に高齢者の消化器癌手術では低栄養を伴う頻度も高い.全身の骨格筋量が癌の予後因子であることが報告され,その評価にCT検査(以下,CT)を用いて腸腰筋面積,体積を測定している報告も散見する.しかし骨格筋量の減少は単なる筋肉サイズの減少のみならず筋肉内脂肪の増加もみられる.筋肉のCT値(以下ROI)を測定し,筋肉の質を評価している報告も見受けられるが一定の見解は得られていない.近年,栄養管理に生体電気インピーダンス法(以下,BIA法)が広く活用されつつあり,当院でも術前評価に体成分分析装置InBody S20(以下,InBody)を用いることがある.今回,大腸癌患者の術前骨格筋量測定においてInBodyと腸腰筋とROIとの関連性を検討した.
【方法】2016年4月から12月に当科で手術予定の大腸肛門癌患者を無作為に抽出した17例を対象とし,術前にInBodyで測定して得た骨格筋量(以下,IMM),術前CTのL4レベルの両側腸腰筋合計値(以下,IA)と両側ROIの平均値を計測し,関連性を検討した.
【結果】平均年齢 67(39~83)歳,男性10例女性7例,BMI 22.3±3.21(平均±標準偏差)kg/m2,IMM 21.6±5.65kg,IA 1913.2±642.74cm2,ROI 56.5±10.69HUであった.IMMとIAの間には統計学的有意な相関を認めた.(r=0.54. P=0.0253)IMMとROIの間,IAとROIの間及びBMIとIMMの間には統計学的有意な相関は認めなかった.
【考察及び結論】IMMはIAと高い相関にあり,両者とも骨格筋量のスクリーニングツールとして有用である可能性が示唆された.またIAとROIに相関がみられなかった理由としては脂肪沈着した腸腰筋の存在もあったのではないかと推測される.
【結語】簡便なInBodyでの骨格筋量測定は腸腰筋面積と関連性あり,今後術前栄養スクリーニングになり得ると考えられた.
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