演題

腹腔鏡下胃切除術におけるOverlap食道空腸吻合法の検討

[演者] 岩永 知大:1
[著者] 塚本 千佳:1, 山本 真一:1, 濱口 裕光:1, 勝守 高士:1, 大嶋 壽海:1
1:荒尾市民病院 外科

【はじめに】腹腔鏡下胃切除後の再建において,食道空腸吻合は,難易度が高い手技であり,縫合不全や吻合部狭窄などの合併症の発生も認められる.これまでにいくつかの方法が考案されているが,決定的な方法はなく,手技の習得にはそれぞれに経験が必要である.当科では最近,Overlap法による吻合を多用していることから,当科におけるOverlap法による食道空腸吻合の術後成績を検討した.
【方法】2011年4月から2016年11月までに当科で施行した腹腔鏡下胃全摘術および腹腔鏡下噴門側胃切除術41例のうち,鏡視下にOverlap食道空腸吻合を施行した23例を対象とし,術中・術後合併症を検討した.
【結果】当科でのOverlap法には,自動縫合器挿入孔の閉鎖に変遷があり,自動縫合器によるものが7例,結節手縫い縫合が2例,V-locによる連続手縫い縫合が14例であった.術中合併症は,胃管の噛みこみを1件,アンビルによる腸管損傷を1件認めた.術後縫合不全は,3件認めた.縫合不全の原因は,胃管の噛みこみと器械の挿入孔の閉鎖不良が原因であった.いずれの症例も保存的に治療し,吻合部が狭窄することなく軽快した.
【考察】腹腔鏡下胃切除術の導入後,各種の鏡視下食道空腸吻合法を経験した.Overlap法は吻合のための小開腹を必要とせず,比較的高位の吻合へも対応できる.縫合不全後の狭窄症状もみとめなかった.手技習得のためには,いくらかの経験が必要と思われるが,習得すべき吻合方法と考える.
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