演題

腹腔鏡下幽門側胃切除術定型化後の術者固定化の検討

[演者] 澤田 成彦:1
[著者] 島田 翔士:1, 大宮 俊啓:1, 石山 泰寛:1, 中原 健太:1, 前田 知世:1, 向井 俊平:1, 日高 英二:1, 石田 文生:1, 工藤 進英:1
1:昭和大学横浜市北部病院 消化器センター

【はじめに】当院では2001年より腹腔鏡下胃切除術を導入し,腹腔鏡下幽門側胃切除術症例が増加してきたことを背景に2007年より定型化を図ってきた.特に2016年5月からは術者,助手を固定化して当院で定型化された手術を施行してきた.今回,腹腔鏡補助下幽門側胃切除術で,術者が固定化されていない2007年から2016年4月までを前期,術者を固定化した2016年5月からを後期として手術成績を検討した.
リンパ節郭清レベルを統一にするためにD1+の症例に限定した.
【対象】2007年より2016年4月までの前期の幽門側胃切除術を施行した手術症例312例,リンパ節郭清D1+の腹腔鏡切除術症例が243例(腹腔鏡施行率77.9%)であった.2016年5月からの後期での幽門側胃切除術症例が31例で,リンパ節郭清D1+の腹腔鏡切除術症例が26例(腹腔鏡施行率83.9%)であった.
【結果】腹腔鏡補助下幽門側胃切除術前期(以下前期)の手術時間は252分±54.3分,腹腔鏡補助下幽門側胃切除術前期後期(以下後期)のそれは233±28.3分,と有意差を認めなかった(P=0.1053).前期の出血量は72.1±98.2ml,後期のそれは38.5±44.1mlで有意(P=0.0138)に減少した.前期のリンパ節郭清個数は44.1±24.5個,後期のそれは43.5±16.9個と有意差を認めなかった(P=0.5604).前期の術後在院日数は9.0±6.02日,後期のそれは9±2.90日と有意差を認めなかった(P=0.6908).前期の縫合不全は,4例(1.65%),後期のそれは0例であった.前期のイレウス発症例は6例(2.47%),後期のそれは1例(3.8%)の発症率には有意差を認めなかった.【結語】腹腔鏡補助下幽門側胃切除術は,定型化された手術術式で手術術者を固定化すれば,さらに安全で良好な成績が期待できると考える.
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