演題

当院における胃GIST手術症例の検討

[演者] 吉田 孝司:1
[著者] 高木 泰介:1, 飯塚 童一郎:1, 三井 秀雄:1, 金澤 伸郎:1, 黒岩 厚二郎:1
1:東京都健康長寿医療センター 外科

【背景・目的】,胃GISTの局所リンパ節転移は非常に稀とされ,GISTガイドライン2014では予防的かつ系統的リンパ節郭清が予後を改善するという報告はなく,転移を疑うリンパ節の郭清においても系統的リンパ節郭清の臨床的意義は認められておらず,転移リンパ節のpick-up 郭清で十分である,となっている.切除法はLECSを含め多様であり標準術式はない.当院での術式選択は基本的にガイドラインに遵守しているが当院での術式選択の妥当性について検討する.【対象・方法】対象は2008年から2016年10月までに当院で手術を行った胃GIST症例17例.臨床病理学的因子,術式,再発転移の有無,予後,について検討した.なお,術後再発,予後についての検討は追跡可能であった14例とした.【成績】①年齢:62歳から86歳(中央値77歳).②性差:男性8例,女性9例.③腫瘍占拠部位:U:8例,M:8,L:1例.④発育型:管内・壁内発育型:9例,管外発育型:8例.⑤Miettinen分類:Very low2,Low10,Moderate2,High3.⑥術式1:開腹8例,腹腔鏡(LECS含む)9例.⑦術式2:開腹胃部分切除術5例,開腹胃全摘術(D1郭清)1例,開腹胃切除術(D1郭清)2例,腹腔鏡下胃部分切除術3例,LECS5例,LECS+リンパ節pick up郭清1例.⑧リンパ節転移:1例.⑨術後合併症:0例⑩術後再発(局所再発):1例(再切除しその後は再発なし).⑪予後:原病死0例,他病死0例.【結論】当院における胃GISTの手術成績を報告した.当院の術式選択はガイドラインに遵守し,可能な限りLECSを含めた低侵襲手術を選択している.LECS+リンパ節pick up郭清症例は術前診断で局所リンパ節転移が診断された症例であるが,ガイドラインに遵守し術式を選択した.術後1年経過したが転移,再発は認めていない.1例に局所再発がみられたのは反省すべきことではあるが,当院での胃GISTに対する術式選択は,安全性および根治性を担保しており妥当であると考えられた.
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