演題

当院における閉塞性大腸癌に対するSEMSを用いたBridge to Surgery 症例の検討

[演者] 友利 健彦:1
[著者] 田本 秀輔:1, 仲里 秀次:1, 豊見山 健:1, 宮城 淳:1, 長嶺 信治:1, 永吉 盛司:1, 佐々木 秀章:1, 大嶺 靖:1, 知花 朝美:1
1:沖縄赤十字病院 外科

【目的】近年,閉塞性大腸癌に対して緊急手術回避を目的として大腸用Self-expandable Metallic Stent(SEMS)を用いること(Bridge to Surgery:以下BTS)は減圧効果が高く,侵襲が少ないと報告され,急速に広まっている.しかし予後悪化の報告も散見され,今後検討が必要とされている.
今回我々は当院でのBTSにおける短期成績を報告する.
【対象と方法】2012年1月から2016年11月の間にSEMS 留置後に待機的手術を施行した閉塞性大腸癌31例を対象とした.患者背景,ステントの技術的/臨床的成功率,手術経過,術後経過に関して検討した.
【結果】男女比は19:12,年齢は中央値 66歳(33-84歳),占居部位はC:1例,A: 2例,T:5例,D:2例,S:12例,RS: 8例,Ra: 1例. 術後の病期はⅡ/Ⅲ/Ⅳ:15/9/7,使用ステントはWallflex 14例,Niti-S 17例であった.留置に伴う合併症として穿孔を1例に認め緊急開腹術を施行された.また減圧不十分例を1例に認めた.減圧後に経口・経腸栄養が可能であった例で,水分以外の経口摂取開始までの日数は中央値1.5日(1-5日) であった. 18例は一時退院後に待機的に手術を行った.金属ステント留置後の手術までの待機期間中央値16日(3-148日)であった.術式に関しては腹腔鏡手術で18例が完遂可能であった.術式は右結腸切除1例,結腸右半切除術4例,横行結腸切除術1例,左半切除術 3例,S 状結腸切除術 6例,高位前方切除術10例,低位前方切除術 4例,Hartmann 手術及びその他の手術が1例づつであった.腔鏡症例の手術時間中央値307分,出血量中央値220ml.腫瘍部の穿孔が1例,術後の切除標本でステントが腫瘍ではない部分で漿膜面に露出する症例を1例に認めた.合併症は縫合不全を5例に認めた.術後在院日数は中央値で17 日 であった.
【結論】閉塞性大腸癌に対する大腸ステントはおおむね安全で減圧効果の高い手技で留置後早期に経口摂取が可能となる症例が多く.治療の選択肢を増やすことが可能な重要な減圧法と考えられる.しかしステント留置時時の合併症や減圧不能例,また留置後の穿孔症例も認めるため,その実施には細心の注意が必要と思われた.
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