演題

Uncomplicated appendicitis に対するInterval appendectomyの適応についての検討

[演者] 堀内 真樹:1
[著者] 中堤 啓太:1, 山岸 茂:1, 山田 淳貴:1, 阿部 有佳:1, 峯岸 裕蔵:1, 山本 晋也:1, 牧野 洋知:1, 上田 倫夫:1, 仲野 明:1
1:藤沢市民病院 外科

【背景】
急性虫垂炎に対するInterval appendectomy(IA)は広く普及している.IAの膿瘍形成虫垂炎に対する有用性は多く報告されているが,膿瘍や穿孔を伴っていないUncomplicated appendicitisに対する適応,利点は不明確な部分が多い.
【目的】
Uncomplicated appendicitisに対するIAの適応について検討する.
【方法】
当院の治療方針は,Uncomplicated appendicitisに対しては,腹部理学的所見,糞石の有無,患者の希望より総合的に判断し,手術治療か保存治療を選択している.膿瘍形成虫垂炎に対しては保存治療を第一選択としており,穿孔性腹膜炎を伴った症例は緊急手術を施行している.また保存治療奏効症例のうち,患者の希望がある症例に対して3ヶ月後を目安にIAを施行している.
2014年4月から2016年5月の期間にUncomplicated appendicitisに対して手術を施行した136例を対象とした.緊急手術施行症例:A群(n=100)とIA施行症例:B群(n=36)に群分けし,比較検討した.
【結果】
背景因子の検討:年齢中央値はA群31歳,B群31歳で(p=0.65),術前WBC中央値はA群1.37,B群1.44(p=0.968)と差がなかった.術前CRP中央値はA群0.8,B群2.5と差を認めた(p=0.011).腹膜刺激症状を有する症例はA群43%,B群18%とA群で高値であった(p=0.010).糞石を有する症例はA群51%,B群40%と差を認めなかった(p=0.113).
短期成績の検討:手術時間中央値はA群75分,B群70分であり(p=0.619),出血量中央値はA群10g,B群10gであった(p=0.310).病理組織学的検査では,壊疽性虫垂炎の割合はA群42%,B群2.8%と差を認めた(p=0.001).術後在院期間中央値はA群3日,B群3日(p=0.089),術後合併症症例はA群7%,B群6%であり(p=0.765),いずれも差を認めなかった.術後合併症症例の内訳は腸閉塞がA群:2例(2%),B群:1例(3%),SSIがA群:2例(2%),胃潰瘍出血がA群:1例(1%),遺残膿瘍がA群:2例(2%),膀胱損傷がB群:1例(3%)であった.
【結語】
Uncomplicated appendicitisに対する緊急手術とIAの短期成績は共に良好であった.患者の希望と病院の社会的事情に即した治療選択が可能であるといえる.
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