演題

自然整復を認め待機的手術を行った成人腸重積の2例

[演者] 池田 温至:1
[著者] 三木 明寛:1, 大谷 剛:1, 小森 淳二:1, 石川 順英:1, 西平 友彦:1
1:高松赤十字病院 消化器外科

はじめに:成人の腸重積は全腸重積の5%程度と言われ,比較的稀である.腸重積の初期治療に関しては一定のコンセンサスはないが,一般的に絞扼や穿孔のリスクが高いため,緊急手術を行う場合が多いと思われる.今回我々は腸重積を認めたが,術前に自然整復を認め待機的に手術を行った成人腸重積を2例経験したので文献的考察を含め報告する.
症例①は68歳女性.腹痛と血便を主訴に当院受診.CTで回盲部が上行結腸に重積している所見を認めたが,イレウス,腸管虚血の所見は認めず.入院3日後に再度CTを撮影したところ,重積は解除されていた.下部消化管内視鏡を行い,盲腸癌を認めたため,後日待機的に腹腔鏡下右結腸切除術(D3)を施行した.
症例②は67歳女性.心窩部痛と腹部腫瘤を主訴に前医から紹介受診.前医のCTでは回盲部が横行結腸まで重積していたが,当院受診時のCTでは重積が既に解除されていた.下部消化管内視鏡を行い,盲腸に3cmのIspポリープを認めた.生検では癌が証明されなかったが,癌の可能性も考慮して後日腹腔鏡下回盲部切除(D3)施行した.病理結果はadenomaであった.
まとめ:成人の腸重積は比較的緩徐な発症や軽度な自覚症状しか認めず,自然整復を認める症例もあることを念頭に置き,絞扼やイレウス症状がなければ待機手術の可否を考慮する必要があると考えた.
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