演題

回腸ストーマ閉鎖部ヘルニアにおけるリスク因子の検討

[演者] 金子 奉暁:1
[著者] 船橋 公彦:1, 小池 淳一:1, 栗原 聰元:1, 塩川 洋之:1, 牛込 充則:1, 鏡 哲:1, 甲田 貴丸:1, 金子 弘真:1
1:東邦大学医療センター大森病院 消化器センター(外科)

背景: ストーマ閉鎖部のヘルニア出現率は画像検査を用いた検討では,31~34%と高率である.ヘルニアの発症
は,ストーマから解放された患者に,再び,整容面での問題を与え,時には手術を必要とする.発生防止
の対策を考えるうえで,危険因子の検討が必要と考えた.
対象: 2004年5月から2013年12月までに当科で施行された回腸ストーマ閉鎖症例 149例
方法: ヘルニアの定義は,腹腔内内容(腸管,脂肪など)が,腹直筋,腹斜筋の腹腔側を超えて外側に脱出する
ものとした.
ヘルニアの判定には,術後に施行された腹部CT検査所見を用いた.
ヘルニアの有無に対し,高齢(65歳以上),性別,糖尿病,COPD,肥満(BMI 25以上),喫煙,高血圧,
創感染,正中腹壁ヘルニアの合併の項目をレトロスペクティブに検討した.統計計算は,χ2検定を用いて
単変量解析を行い,有意差が出た項目に多変量解析を行った.P<0.05を有意差ありとした.
結果: 観察期間中央値45ヶ月.年齢中央値64歳.男女比94対55,ヘルニア発生率は 22.8%(34/149 )
手術を必要としたのは4例であった.
単変量解析では,肥満(P=0.048)高血圧(P=0.043)正中ヘルニア合併(P=0.0003)で有意差を認
め,多変量解析では,高血圧と正中ヘルニアの合併となった.
考察: ストーマ閉鎖部のヘルニアのリスクファクターは,高血圧と正中ヘルニアの合併であった.
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