演題

絞扼性腸閉塞に対する開腹手術と腹腔鏡下手術の比較検討

[演者] 城田 誠:1
[著者] 室田 千晶:1, 長尾 知哉:1, 斉藤 琢巳:1, 木村 雅美:1, 紀野 泰久:1, 小谷 裕美:1
1:札幌徳洲会病院 外科

絞扼性腸閉塞は迅速な診断を求められる急性腹症である.血流不全に陥った腸管を温存できるかどうかは発症からの時間や絞扼の程度に影響されるため,やはり迅速な手術治療が求められる.近年さまざまな腹部疾患に腹腔鏡手術が行われているなか,絞扼性腸閉塞に対する腹腔鏡手術についての報告はいまだ十分ではなく一定の見解は得られていない.
当院は救急病院であり,休日・夜間でも腹腔鏡手術を行える恵まれた環境であり様々な急性腹症に対しても腹腔鏡手術を行っている.2012年6月より絞扼性イレウスに対して腹腔鏡手術を導入しており当科での開腹手術と腹腔鏡手術の治療成績を比較検討し報告する.
電子カルテ導入以降の2009年1月から2016年11月までに経験した絞扼性イレウスは100例であった.2012年6月からは血圧が安定していること,腹腔内にworking spaceがとれそうであること,広範腸壊死を疑わないことを満たす症例に対し腹腔鏡手術も取り入れている.開腹手術群は71例,腹腔鏡手術で1st approachしたのは29例であり年齢,性別,開腹歴の有無,発症から手術までの時間,手術時間,出血量,食事開始までの日数,合併症頻度,術後在院日数,死亡数について検討した.結果,食事開始までの日数,術後在院日数は腹腔鏡群で有意に少なくかつ合併症の増加もなく腹腔鏡手術は有用と言えた.
一方で腹腔鏡手術を行う場合にはport配置により大きく操作性がかわるため術前のCTにて絞扼・閉塞部位を同定する努力も必要であり,また腹腔鏡による腸管損傷回避のための工夫も必要である.

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