演題

超高齢者における直腸癌に対する腹腔鏡手術の短期成績

[演者] 小暮 悠:1
[著者] 石部 敦士:1, 諏訪 雄亮:1, 中川 和也:2, 樅山 将士:1, 諏訪 宏和:2, 渡邉 純:4, 渡辺 一輝:3, 大田 貢由:2, 遠藤 格:1
1:横浜市立大学附属病院 消化器・肝移植外科, 2:横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター, 3:NTT東日本関東病院 外科, 4:横須賀共済病院 外科

【背景】高齢者に対する腹腔鏡手術の安全性は確立されていない.【目的】高齢者に対する直腸癌手術における腹腔鏡手術の短期成績について検討する.【対象】2009年から2015年までに施行した大腸癌手術症例2599例のうち,85歳以上に手術を施行した症例は112例(4.3%)であった.そのうち直腸癌に手術を施行した22例を対象とした.【方法】開腹群9例と腹腔鏡群13例の2群間で短期成績の比較検討を行った.【結果】年齢87歳(85-92歳),男性15例・女性7例,占拠部位はRS8例・Ra6例・Rb5例,P1例・E2例であった.ASAPSはⅠ/Ⅱ/Ⅲで2/15/5であった.開腹群と腹腔鏡群の比較では,背景因子でPNIが43.5 vs.48.9と腹腔鏡群で良好であった.その他,年齢・性別・併存疾患に差は認めなかった.手術因子では,手術時間は154分vs.206分と有意差を認めなかった.出血量が200ml vs. 50ml(p=0.011)と腹腔鏡群で有意に少なかった.側方郭清を施行した症例はなかった.術式は開腹群ではハルトマン手術が3例,HARが2例,LARが4例であった.腹腔鏡群はHARが4例,LARが6例,APRが3例であった.術後因子では経口摂取開始時期(日)3.0vs.3.0と差を認めなかった.術後在院日数(中央値)は13vs.15と差を認めなかったが,腔鏡群が13例全て自宅退院しているのに対して,腹腔鏡群では9例中3例は転院であった.術後合併症発生は,SSI 1例(11.1%)vs. 2例(15.3%),縫合不全0例(0%)vs. 2例(15.3%),腸閉塞0例vs. 1例(11.1%)と両群に差を認めなかった.手術関連死亡は認めなかった.【結語】85歳を超える高齢者においても腹腔鏡手術は安全に施行可能であった.
詳細検索