演題

PP12-7

腹膜偽粘液腫に対する姑息的減量切除術における早期退院の因子の検討

[演者] 片岡 温子:1
[著者] 松永 理絵:1, 佐藤 雄:1, 秀野 泰隆:1, 合田 良政:1, 矢野 秀朗:1
1:国立国際医療研究センター病院 外科

【背景/目的】腹膜偽粘液腫に対する完全減量切除術および術中腹腔内温熱化学療法は予後の改善に寄与するとされる.しかし,治癒切除が困難な場合は症状緩和を目的とした姑息的減量切除術を行う.今回,我々は腹膜偽粘液腫に対する姑息的減量切除術の早期退院の因子について検討した.
【方法】2010年1月から2016年9月までに腹膜偽粘液腫に対して姑息的減量切除術が行われた51例を対象とした.術後在院日数14日以下の早期退院群と15日以上の非早期退院群に分け,二群間で比較検討を行った.
【結果】年齢は,早期退院群と非早期退院群の中央値がそれぞれ65(範囲:49-84)歳,69(38-82)歳で両群間に有意な差を認めなかった(p=0.312).
性別は早期退院群で男性2名(20%),女性8名(80%),非早期退院群で男性24名(59%),女性17名(41%)で早期退院群の男性の比率は有意に低かった(p=0.029).
術前腫瘍マーカーは,CEAは早期退院群と非早期退院群の中央値がそれぞれ78.7(8.4-314.7)ng/ml,52.5(2.4-4908.0)ng/ml(p=0.486),CA19-9の中央値はそれぞれ16.9(2.0-2842.5)U/ml,47.8(2.0-9191.0)U/ml(p=0.809)で両者とも有意な差を認めなかった.一方CA125は,それぞれの中央値が67.1(26.4-281.7)U/ml,78.5(16.5-1303.3)U/mlで,早期退院群で有意に低かった(p=0.032).
また術前の全身状態に関しての検討では,術前Albの中央値はそれぞれ3.6(2.4-4.3)g/dl,3.0(1.9-4.3)g/dl(p=0.963),術前CRPの中央値はそれぞれ1.59(0.15-9.09)g/dl,4.09(0.11-15.48)g/dl(p=0.463),術前Performance Status(以下PS)は早期退院群でPS0が9名(90%),PS1が1名(10%),非早期退院群でPS0が17名(42%),PS1が18名(44%),PS2が3名(8%),PS3が2名(6%)(p=0.105)と,いずれも有意な差は認めなかった.
【結論】女性と術前のCA125低値は腹膜偽粘液腫に対する姑息的減量切除術の早期退院の因子と考えられた.
詳細検索