演題

PP10-7

腹腔鏡下に修復した腰ヘルニアの3例

[演者] 福田 直也:1
[著者] 吉田 雄亮:1, 宮崎 大:1, 井上 玲:1, 佐藤 暢人:1, 飯村 泰昭:1, 長谷川 直人:1, 竹林 徹郎:2
1:市立釧路総合病院 外科, 2:名寄市立総合病院 外科

【はじめに】
腰ヘルニアは主に腰部の解剖学的脆弱部位から発生する,腹壁ヘルニアの一種である.治療は外科手術であり,アプローチは従来の前方アプローチに加え,腹腔鏡下修復術の報告が散見されるが,これまでの本邦報告は14例とまれなものである.今回われわれは腹腔鏡下に修復した腰ヘルニア3例を経験したので報告する.
【症例】
症例1:72歳,男性.盲腸癌手術(回盲部切除,腹壁合併切除)後の右下腰ヘルニア.ヘルニア門3×6㎝,Composix mesh を用いて修復した.術後麻痺性イレウスに対して保存的加療を要し,術後14病日に退院した.術後1年間,再発を認めていない.
症例2:74歳,女性.特発性の右上腰ヘルニア.ヘルニア門3×3cm,Composix mesh を用いて修復した.術後合併症なく術後4病日に退院した.術後6か月間,再発を認めていない.
症例3:62歳,女性.腹部打撲(交通外傷)後の右下腰ヘルニア.ヘルニア門7×11㎝,
SYMBOTEX Composit meshを用いて修復した.術後4病日に退院したが20病日に再発を認め,35病日に腹腔鏡下再修復術を施行した.術後40病日に退院した.再手術後7か月間,再発を認めていない.
【考察】
低侵襲かつ整容性の利点もあるため,腹腔鏡を用いた腹腔内アプローチは腰ヘルニアに対して有用と考えれられる.手術や事故が要因となった外傷性腰ヘルニアは,特発性に比べてヘルニア門が大きくなる傾向にあり,メッシュのサイズ・形状選択に留意する必要がある.下腰ヘルニアではヘルニア門の背側縁が特に脆弱となりやすいため,腹腔内臓器の十分な後腹膜側への剥離と,メッシュの腸腰筋への確実な固定が再発予防のためには必須と考えられる.
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