演題

PM11-2

がんhigh volume cencerにおける緊急手術症例の現状と動向

[演者] 田中 秀治:1
[著者] 小森 康司:1, 大城 泰平:1, 木下 敬史:1, 清水 泰博:1
1:愛知県がんセンター中央病院 消化器外科

【背景】がん治療のhigh volume centerである当院では病院の特色上,予定手術がほとんどであるが,化学療法,放射線療法等の治療中に緊急手術を要する症例をしばしば経験する.【対象・方法】2004年1月~2015年12月に当院消化器外科グループで経験した緊急手術症例を集積しその患者背景,病因,術式等について検討を行った.【結果】術後合併症で緊急手術となった症例は除外し,計164例の緊急手術症例について検討を行った.患者背景では半数以上が化学療法施行中に緊急手術を要した症例であった.原疾患は大腸癌が全体の約3割を占め,次いで胃癌が多かった.病因は腫瘍部の穿孔等による消化管穿孔が87例(53.0%)と全体の半数以上を占め,次いでイレウスが45例(27.4%)と多かった.術式は人工肛門造設が49例(29.9%)と最も多かった.症例を前期群(2004年~2009年)と後期群(2010年~2015年)に分け比較検討を行ったところ後期群では症例数が増え,また化学療法中の患者の割合が前期群では44.0%であったが後期群では64.0%と増加していた.【考察】緊急手術症例は近年になり増加してきており,また化学療法中の患者の割合が多くなってきている.これは術前化学療法など,治療方法の多様化や新薬の登場により患者の予後が改善し化学療法による治療期間が長くなってきていることが影響していると思われる.がん治療に特化した施設でも今後は緊急手術に迅速に対応できるような体制づくりが必要と思われた.
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