演題

PM10-7

消化器外科疾患による敗血症性DICに対するrTMの有効性の検討

[演者] 岡本 成亮:1
[著者] 金 龍学:1, 筋師 健:1, 木村 都旭:1, 白畑 敦:1, 早稲田 正博:1, 高坂 佳宏:1, 鈴木 哲太郎:1, 松本 匡史:1, 石田 康男:1
1:横浜旭中央総合病院 外科

(目的)HMGB-1阻害による抗炎症作用を併せ持つDICの治療薬として遺伝子組み換え型トロンボモジュリン(rTM)が2008年5月から日本にて使用可能になり,当科でも積極的にDIC治療薬として使用している.今回,当科での消化器外科疾患による敗血症性DICに対するrTMの使用状況・有用性について報告する.
(対象)2014年1月から2015年11月までに当科にて消化器外科疾患による敗血症性DICに対してrTMを使用した32例を対象とした.下部消化管穿孔11例,壊疽性胆嚢炎8例,腸閉塞5例,術後合併症4例,上部消化管穿孔1例,その他3例であった.26例(81.3%)に対して手術を施行し併用治療は15例(46.8%)に輸血,9例(28.1%)にPMX,29例(90.1%)にATIII製剤を行った.DIC診断基準は日本救急医学会急性期診断基準を用いた.
(結果)患者平均年齢は75.1±11.1 歳,男性19例,女性13例,診断時のSOFA scoreの平均値は7.1±2.7, DIC scoreの平均値は 4.7±0.9,90日死亡率は27.9%であった.同時期に敗血症性DIC を発症した39例中32例 (82.1%)にrTMを使用した.平均投与期間は4.6±2.2日(1-11日),平均投与量は19320±6059.6単位 (6400-32000単位)であった.rTM投与後DIC score, SOFA score, PT-INR, ATⅢは有意に改善した.またDIC離脱期間と治療前SOFA score (r=0.668, p < 0.001), FDP (r=0.54 , p < 0.01), PT-INR (r=0.419, p < 0.05), LDH (r=0.40, p < 0.05)に相関を認めrTMのDIC治療のpredict markerとしての可能性が示唆された.またrTM投与による明らかな有害事象は認めなかった.
(考察)rTMはDICの病態改善に有効であり,副作用も認めず安全に使用できると考えられた
詳細検索