演題

PL10-4

膵癌術前のFDG-PET検査におけるFDG集積の有無と細胞増殖能,予後予測の検討

[演者] 高橋 誠:1
[著者] 野島 広之:1, 久保木 知:1, 清水 宏明:1, 吉富 秀幸:1, 古川 勝規:1, 高屋敷 吏:1, 高野 重紹:1, 鈴木 大亮:1, 大塚 将之:1
1:千葉大学附属病院 肝胆膵外科

【目的】FDG-PET/CTは,各固形癌の術前検査として,遠隔転移の有無や,原発巣の悪性度の診断に有用であるとされ,膵癌においても様々な報告を認めるが,膵癌切除症例での予後予測因子としての有用性はいまだ明らかではない.今回,膵癌におけるFDG-PET/CTの予後予測因子としての可能性を,原発巣のFDGの集積の有無と,免疫組織学的検討を用いた細胞増殖能および臨床病理学的因子の関連性を解析し,検討した.
【対象と方法】2009年1月~2013年12月において,術前にFDG-PET/CTを施行した膵切除症例116例を対象とした.術前にFDG-PET/CTにおける原発巣でのFDGの集積の有無で2群に分類し,年齢・性別,臨床病理学的因子,細胞増殖能,予後について検討した.
【結果】FDG-PET/CTにおいて,原発巣で①「集積を認めた群」90例②「集積を認めなかった群」26例に分類した.年齢には相関を認めなかった.②群には男性が多かった(54/90:22/26,P=0.027).病理組織学所見において,①群では②群と比較し後方浸潤が多い傾向があり(83/90(92.2%):20/26(76.9%),P=0.07),リンパ管侵襲(ly≧2)(39/90(43.3%):4/26(15.4%),P=0.018),神経浸潤(ne≧2)が高度(70/90(77.8%):15/26(57.7%))であった.検討可能であった症例でのKi67値は,①群33.51±17.1,②群21.03±12.0と有意差(P=0.008)を認めた.予後においては,無病生存期間(15.8ヵ月:13.3ヵ月,P=0.44),全生存期間(24.2ヵ月:26.6ヵ月,P=0.99)に差を認めなかった.
【結語】膵癌術前の原発巣でのFDG-PET/CTにおいて,集積の有無は病理学的悪性度や細胞増殖能との関連があることが示唆されたが,予後には関連を認めなかった.
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