演題

PK12-5

Epigallocatechin-3-gallate (EGCG)によるNrf2-Keap1制御系を介した膵島保護作用に関する検討

[演者] 高田 厚史:1
[著者] 池本 哲也:1, 岩橋 衆一:1, 齋藤 裕:1, 森根 裕二:1, 居村 暁:1, 島田 光生:1
1:徳島大学病院 消化器・移植外科

【目的】膵島移植の成績向上には膵島分離精製に生じる酸化・ERストレスによるダメージの回避が急務であり,分離精製後のpre-conditioningが考えられている.Nrf2-Keap1制御系は抗酸化酵素群の発現上昇を介した生体内ストレス防御を制御する経路である.一方でEpigallocatechin-3 Gallate (EGCG)に関して,我々はラット肝切除後モデルにおいてEGCGによる抗酸化作用を介した肝傷害軽減・再生効果を報告してきた.今回,膵島分離精製時にEGCGを用いたpre-conditioningを行うことでNrf2-Keap1制御系を介した膵島細胞内ストレス制御について基礎的に検討した.【方法】C57BL/6マウス膵島をislet culture medium群 (control群), islet culture medium+EGCG100μM群 (EGCG群)の2群に分け,経時的 (0, 6, 24時間後)な膵島細胞のviability, グルコース応答性試験によるインスリン分泌能, Nrf2発現についてPI染色,ELAISA法,蛍光免疫染色にて検討した.【結果】cell viabilityは2群間で0, 6時間では差を認めなかったが,培養後24時間ではEGCG群で良好な結果であった.インスリン分泌は24時間培養後,低・高グルコース刺激いずれにおいてもControl群に比べて,EGCG群で有意に培養液中のインスリン濃度は上昇していた.Nrf2発現については膵島細胞全体における発現面積は両群間で差は認めなかったが,核染色とのmergeでは24時間後,核内移行したNrf2陽性細胞の割合がEGCG群で有意に上昇していた.【結論】膵島細胞において移植前のEGCGによるpre-conditioningがNrf2の細胞内発現,核内移行を促進させることで細胞保護効果を有する可能性が示唆された.

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