演題

PJ12-1

膵体尾部切除術おける膵断端への肝円索被覆

[演者] 山中 健也:1
[著者] 杉本 奈緒子:1, 高木 秀和:1, 鍛 利幸:1, 小切 匡史:1
1:市立岸和田市民病院 消化器外科

【はじめに】膵体尾部切除術術後膵液漏は,重篤な合併症と関連し,入院期間を延長させうる.膵体尾部切除術における膵断端への肝円索被覆は術後追加治療や再入院を軽減すると報告された(Hassenpflung M, et al, Ann Surg 2016).本研究結果から,当院では膵断端に肝円索被覆を応用した.【方法】2015年4月から2016年11月まで,膵体尾部切除術を行った全17例中,膵亜全摘術1例,肝円索被覆を追加しなかった2例の計3例を除く,14例を対象に,術後ドレーンAMY値,膵液漏,合併症,術後在院日数について検討した.肝円索被覆は,主膵管断端を結紮し,膵断端を縫合閉鎖した後,その断端に肝円索を縫合した.【結果】年齢70歳(45 - 86),膵癌 /MCT /IPMN /pNET /その他: 4 / 4 / 2 / 2 / 2,膵硬度(硬 / 軟):0 / 14.全例開腹下で行い,脾温存膵体尾部切除は3例,他臓器合併切除例は5例(左副腎3例,胃1例,胆嚢1例).手術時間は187分(123 - 294),出血量は233g(33 - 853)であった.ドレーンAMY値は,術後1日 2075 UI (143 - 9779),術後4日 418 UI (46 - 3392)であった.膵液漏(なし / A / B / C) : 4 / 9 / 1 / 0 であり,膵液漏の減少はなかったが,grade Bは1例であった.合併症は,Clavien-Dindo分類(0-2 / 3-4) : 14 / 0であり,重篤な合併症は経験しなかった.在院日数中央値は12日(9-38)で,再入院例はなかった.【結論】膵体尾部切除術における膵断端の肝円索被覆は,一般病院でも容易に応用でき,術後重篤な合併症を軽減し,入院期間の短縮に寄与しうる.
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