演題

2度の肝切除を含む集学的治療により無再発生存中の多発転移を伴った胃小細胞癌の1例

[演者] 岩谷 慶照:1
[著者] 黒田 大介:1, 小濱 拓也:1, 阿部 智喜:1, 浦出 剛史:1, 村田 晃一:1, 御井 保彦:1, 沢 秀博:1, 万井 真理子:1, 岡 成光:1
1:北播磨総合医療センター

【諸言】胃小細胞癌は非常に稀な組織型で高率に転移がみられる予後不良の疾患であり,いまだ確立された標準治療はない.今回われわれは,2度の肝切除を含む集学的治療により初発より2年半の現在無再発生存中である, 領域リンパ節転移および多発肝転移を伴う胃小細胞癌症例を経験した.【症例】51歳,男性.心窩部痛を主訴に受診した.上部消化管内視鏡検査で胃前庭部に3型病変が,また腹部CT検査・MRI検査では領域リンパ節の腫大および肝S4・6・8の多発腫瘤が認められた.生検の結果は小細胞癌であり,領域リンパ節転移および多発肝転移を伴う胃小細胞癌の診断のもとCDDP+VP-16による全身化学療法を開始した.原発巣・転移巣ともに縮小効果がみられたため,一期的に幽門側胃切除術および肝部分切除術を施行した.切除標本の病理組織学的診断は全て小細胞癌であった.術後9カ月目に残肝S6に単発の再発病巣が出現したが他の遠隔転移はみられなかったため,再肝切除を行った.再肝切除術後はTS-1単独療法でフォローアップ中であるが,9カ月が経過したが無再発生存中である.【結論】胃小細胞癌は非常に稀で予後不良とされているが,多発肝転移を伴うような症例であっても手術を含めた集学的治療で治癒を目指すことが重要であると考えられた.
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