演題

胃神経内分泌細胞癌切除症例に対する検討

[演者] 河野 浩幸:1
[著者] 相場 崇行:1, 倉光 正太郎:1, 的野 る美:1, 梅田 健二:1, 田原 光一郎:1, 穴井 秀明:1
1:大分医療センター 外科

【背景】
胃神経内分泌細胞癌は稀な疾患であり,予後不良とされる.治療方針については,化学療法の選択などに議論の余地がある.
【目的】
胃神経内分泌細胞癌の切除症例において,治療成績を検討する.
【対象と方法】
2011年1月から2015年12月までの期間において,当科で切除術を施行した胃神経内分泌細胞癌11例を対象とし,臨床病理学的因子,治療,予後について検討した.
【結果】
男性7例,女性4例で,平均年齢は71.1歳(64-81歳)で会った.術式は幽門側胃切除が7例,胃全摘が4例であり,深達度はT2/3/4a/4b=3/1/6/1,平均腫瘍径は70.8mm(24-110mm)であった.リンパ節転移及び脈管侵襲は全例で陽性であり,CY陽性を3例,肝転移を1例で認めた.手術後の腫瘍遺残はR0/1/2=7/2/2であった.R0の7例については,進達度T2/3/4a/4b=3/1/2/1であり,予後は3例が癌死(生存期間はそれぞれ8ヶ月,11ヶ月,20ヶ月であり,20ヶ月生存症例に術後SP療法施行),1例が他病死(術後1年生存),3例(1例に術後TS-1投与)が生存(生存期間はそれぞれ36,45,46ヶ月)であった.R1の2例については術後化学療法(1例はTS-1単独,もう1例はSP療法)を行っていずれも生存しており(生存期間は11ヶ月と20ヶ月),R2の2例については1例が他病死,1例が癌死(生存期間8ヶ月)であった.
【考察】
検討した胃神経内分泌細胞癌はいずれも診断時に進行しており,R0手術を施行しても3例において術後1年以内に再発するなど予後は不良であった.一方で,術後3年無再発生存の症例も3例あり,根治切除の重要性が示唆された.R1症例においても化学療法により予後を改善できる可能性があり,今後は効果的な化学療法レジメンの確立が必要と考える.
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