演題

当院における結腸癌術後切開創SSIリスク因子の検討

[演者] 野瀬 陽平:1
[著者] 賀川 義規:1, 加藤 健志:1, 内藤 敦:1, 村上 剛平:1, 桂 宜輝:1, 大村 仁昭:1, 竹野 淳:1, 武田 裕:1, 田村 茂行:1
1:関西労災病院 外科

【はじめに】腹部手術における切開創SSIは頻度の高い術後合併症であり,特に下部消化管手術の15%前後に合併すると報告されている.切開創SSIは生命予後には直接関係しないが,患者のQOLの低下や医療費の増加に加えて,長期的には瘢痕ヘルニアの危険因子となる等,重要な合併症である.今回は当院における結腸癌術後の切開創SSIのリスク因子を検討する.【対象と方法】2014年4月~2016年9月までの2年半の間に施行された結腸癌手術335例における切開創SSIのリスク因子をレトロスペクティブに検討する.【結果】切開創SSIを認めた50例と,認めなかった285例に分けて比較検討した.切開創SSIは335例中50例(14.9%) に認めた.患者背景因子(年齢,性別,ASA分類,身長,体重,BMI,糖尿病既往,血液透析既往)には有意差を認めなかった.単変量解析の結果,創分類,腹腔鏡下手術,出血量,創保護具使用,栄養の指標である小野寺PNI値では明らかな有意差を認めなかった.3時間以上の手術時間(p=0.0192),緊急手術(p=0.0414),人工肛門造設(p=0.0423)の3項目で有意差を認めた.またASA分類,創分類,手術時間の3要素を合算したRisk Index(腹腔鏡下手術は1減ずる)において,3,2,1の群と0,-1の2群に分けて比較するとp=0.0425と有意差を持ってRisk Indexが低い方がSSIの発生頻度が低かった.【結語】今回の検討からRisk Indexが1点以上の場合にSSIが発生しやすくなると考えられた.Risk Indexを0以下にするためには,腹腔鏡手術の定型化を行い,手術時間の短縮を図ることが必要である.
詳細検索