演題

若年性大腸癌の臨床病理学的特徴に関する検討

[演者] 石沢 遼太:1
[著者] 前川 彩:1, 椙村 彩:1, 春日 聡:1, 岩田 乃理子:1, 太田 俊介:1, 村松 俊輔:1, 川上 雅代:1, 野口 典男:1, 小林 宏寿:1
1:東京都立広尾病院 外科

【目的】大腸癌の増加に伴い若年性の大腸癌も増加しており,若年性の大腸癌は非若年者の大腸癌に比し進行癌で発見されることが多く,予後不良とされる.今回,若年性大腸癌の臨床病理学的な特徴について検討した.
【方法】当院にて2008年~2011年に手術を行った大腸癌(家族性大腸腺腫症は除く)の症例200例を調べ,49歳以下の14例,50歳以上の186例の2グループにおいて,性別,家族歴,病悩期間,癌の占拠部位,形態分類,腫瘍径,病理組織学的分類,リンパ節転移,遠隔転移,進行度,生存期間を比較検討した.検定はカイ二乗検定,生存分析はKaplan-Meier 法を用い,Logrank法で検定し,P<0.05で有意差ありとした.
【結果】癌の占拠部位(右側,左側での分類:P=0.87 結腸と直腸での分類:P=0.54),形態分類(P=0.224),病理組織学的分類(高分化型腺癌とその他:P=0.71 中~高分化型の腺癌とその他:P=0.71),進行度(P=0.727),遠隔転移(P=0.673),再発率(P=0.87)については有意差を認めなかった.家族歴,リンパ節転移の有無,病悩期間,腫瘍径については有意差を認めた.家族歴,リンパ節転移は若年者グループで有意に多かった(P=0.04,P = 0.0004).病悩期間は非若年者のグループで優位に長く(P<0.001),腫瘍径は非若年者のグループで優位に大きかった(P=0.001).5年生存率は若年者グループが76.9%,非若年者グループは67.8%で有意差を認めなかった(P=0.611).
【結論】若年性大腸癌は非若年性大腸癌に比して予後不良とは言えなかった.
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