演題

大腸癌の原発部位と臨床病理学的特徴-右側と左側の比較-

[演者] 島田 能史:1
[著者] 亀山 仁史:1, 市川 寛:1, 永橋 昌幸:1, 田島 陽介:1, 岡村 拓磨:1, 中野 雅人:1, 坂田 純:1, 小林 隆:1, 若井 俊文:1
1:新潟大学大学院 消化器・一般外科学

【背景】右側大腸癌は左側大腸癌と比較して予後不良であるとの報告がある.その原因として,予後に関わる遺伝子変異の存在や,薬物療法抵抗性などが考えられている.【目的】右側大腸癌と左側大腸癌の予後を比較し,それぞれの臨床病理学的特徴を明らかにすること.【対象・方法】2007年から2015年に原発巣切除を行ったStage I-IV大腸癌201例について,原発部位と臨床病理学的特徴との関係を解析した.【結果】原発部位は右側(盲腸16例,上行結腸27例,横行結腸13例)56例(28%),左側(下行結腸9例,S状結腸51例,直腸S状部27例,直腸58例)145例(72%)であった.右側大腸癌の3年全生存率は36.4%であり,左側大腸癌の60.1%と比較して有意に低かった(P = 0.026).右側大腸癌は,Histological grade(P < 0.001),Medullary type(P = 0.022),Mucinous type(P = 0.007),MLH1/MSH2欠損(P = 0.024),Budding grade(P = 0.006),BRAF変異(P < 0.001)と有意な関連を認めた.また,右側大腸癌では,RAS野生型かつBRAF野生型が15例(27%)であり,左側大腸癌の84例(58%)と比較して有意に低かった(P < 0.001).【結論】右側大腸癌は,左側大腸癌と比較して予後不良である.その原因として,右側大腸癌には,低分化癌が多いこと,BRAF変異症例が多いこと,抗EGFR抗体薬の適応症例が少ないことなどが考えられる.

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