演題

PP9-7

VENTRALIGHT TM STを用いた腹腔鏡下腹壁ヘルニア根治術

[演者] 百目木 泰:1
[著者] 杉田 純一:1, 川崎 修平:1, 土屋 朗之:1, 北村 洋:1, 成島 陽一:1, 丹野 弘晃:1
1:十和田市立中央病院 外科

【諸言】近年,低侵襲,整容性の面で腹壁ヘルニアに対する腹腔鏡下根治術を選択する機会が増えている.鏡視下手術手技の向上のみならず手術器具やメッシュなどの医療機材の開発が腹腔鏡下腹壁ヘルニア根治術の普及に寄与している.VENTRALIGHT TMST(以下:VS)はBARDから発売された腹壁ヘルニア修復用メッシュで,生分解性コーティングの癒着低減効果を応用したものである.我々は2016年より腹壁ヘルニアにVSを用いた腹腔鏡下腹壁ヘルニア根治術を行っている.今回,VSを用いた腹腔鏡下腹壁ヘルニア根治術の手術手技を供覧し成績について検討した.
【対象と方法】2016年1月~2016年12月の期間に,VSを用いて腹腔鏡下腹壁ヘルニア根治術を施行した4例を対象とした.術式は,3port を基本とし,タッキングの位置に応じてportを追加する.ヘルニア門を露出後,あらかじめ2-0ナイロン糸を通したVSでヘルニア門を被覆しEndoClose TMでナイロン糸を体外へ誘導,計4ヶ所固定する.VSを十分に進展しBard SorbafixTM で腹壁に固定を行う.
【結果】全例女性.疾患は腹壁瘢痕ヘルニア3例,腰ヘルニア1例.年齢:69.5(42-81)(平均値)歳.BMI:28.52(23.63-31.19)(平均値).ヘルニア門長径: 12.25(6-18)(平均値)cm.手術時間:175(77-272)(中央値)分.出血量:全例10g以下であり,術後在院日数:7(6-18)(中央値)日.3例で1~2portの追加を要した.イレウスなど術後合併症は認めなかった.全例無再発観察中である.
【結語】VSは生分解性コーティングにより癒着防止可能である.また,ヘルニア門の大きさに応じたサイズ調整が可能であり,VSを十分に進展し,ナイロン糸による4点固定を置くことで大きなヘルニア門も安定して被覆可能である.操作性も比較的簡便で,当科で行っている腹腔鏡下腹腹ヘルニア根治術は有用な術式であると思われた.
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