演題

PP9-1

当院における腹壁瘢痕ヘルニア手術症例の検討

[演者] 足立 真一:1
[著者] 板倉 弘明:1, 高山 碩俊:1, 津田 雄二郎:1, 上田 正射:1, 中島 慎介:1, 太田 勝也:1, 遠藤 俊治:1, 池永 雅一:1, 山田 晃正:1
1:市立東大阪医療センター 消化器外科

【はじめに】腹壁瘢痕ヘルニアは腹部手術の3-13%に発生するとされ,一般外科医にとっては治療する機会の多い疾患の一つである.今回われわれは,当院で経験した腹壁瘢痕ヘルニア手術症例について臨床学的検討を行ったので報告する.【対象および方法】2013年1月から2016年12月までに当院で経験した腹壁瘢痕ヘルニア42症例についてRetrospectiveに解析を行った.年令,性別,BMI,ヘルニア発生部位,ヘルニア門の最大径,手術時間,術式(メッシュ有無など),術後合併症,術後再発有無について検討した.【結果】年令は平均72.0歳(39-86歳).性別は男性13例,女性29例で女性に多い傾向であった.BMIの平均は26.5で,BMI25以上の症例は28例であった.発生部位は,上腹部正中6例,臍周囲を含む中腹部15例,下腹部正中13例,右側腹部7例,上下腹部正中1例であった.ヘルニア門最大径は1-20cmで,平均6.9cm.手術時間平均107.7分であった.術式は,単純縫合閉鎖術が11例,縫合閉鎖+オンレイメッシュ留置術が18例,前方アプローチPCOメッシュ腹腔内留置術が9例,腹腔鏡(補助)下ヘルニア修復術が4例(IPOM;2例,IPOM+;2例)であった.術後再発は42例中3例(7.1%)で,単純縫合閉鎖術後2例,PCOメッシュ腹腔内留置術1例に再発を認めた.術後合併症は,皮下出血1例,ポートサイトヘルニア1例,遅発感染1例,皮下血種・術後疼痛1例であった.【考察】腹壁瘢痕ヘルニアはさまざまな腹部手術後に発生し,患者背景,ヘルニアの程度,発生部位などが多岐にわたるため,患者に合わせて術式を決定する必要がある.腹腔鏡手術は,腹腔鏡で観察することにより,確実にヘルニア門を同定し補強することができると考えられる.腹腔内より,広くヘルニア門をメッシュで被覆できれば,創感染ならびにヘルニア再発のリスクが少ないと考えられ,非常に有用であると考えられた.これからも積極的に導入し,症例を蓄積して検討していきたい.
詳細検索